※※第341話:Make Love(&Sex aid).48







 呼吸も惜しみ、くちびるを濃密に合わせる。

 「んっっ!」
 オーガズムを得たナナの中を深く突き上げ、薔は舌も深く入れて来る。
 膣は気持ちがよすぎて、彼にもっと侵されたくて収縮を繰り返す。
 一度出された白濁は玩具でぐちゃぐちゃに泡立てられ溢れてしまったから、また何度でも中に出されてしまいたい。

 お仕置きなのに、彼女は貪欲になる。
 いけないことだとはわかっているからこそ、罪悪感にも捕らえられてゆく。



 「んっン、んうっ…んっ、」
 腰を撫でられたナナは合図の意味を不思議と捉えることができて、自分で動いて腰を回してみた。
 対面座位なら、何とか、片手を繋がれていてもそれなりに動くことは可能だった。

 「…――――――いい子だな?言われなくてもわかったのかよ……」
 ふと、キスの合間に薔は囁きかけた。
 ギリギリとゆびにゆびが食い込み、褒められているにも拘わらず危うい気もしている。

 彼はどこか不安定で、不安定だからこそ妖しかった。
 支配されるナナは、他に感じることのない絶対的な不安定さに、心から魅了される。


 「もっと激しく腰振ってみな?」
 繋がった手を引っ張り、誘う薔はまたしても深く舌を滑り込ませた。
 「んっふっ…んっ、んん…っ、」
 ナナは言われた通り、腰を振った。
 彼にしがみついて、上下に動かしたり根元まで嵌めて回して奥を擦ったり。

 「……っ、あ……」
 薔は色っぽく声を漏らすと、彼女の舌を甘噛みした。
 咬みちぎりそうな気配を隠し持っていても、彼はそれを試みようとはしない。
 あくまでも気配で、ぞくぞくさせる。



 ズッッ…!ズプッ――…!

 「ん…っ!?んうっく…っんっ、」
 そのうちに再び彼から動いて苛烈に突き上げ、淫音を響かせた。
 ゆさゆさと揺れるナナの乳房を不意に、拘束具の鎖が滑る。

 シャツがはだけた胸元と、揺れ動く豊かな胸は擦れあった。



 「んんん…――――――――――…っっ!」
 戦慄き、ナナは絶頂を得る。

 「……っ!」
 薔も射精をして彼女の中に注ぎ込み、子宮を熱く充たした。
 収まりきらずにすぐに溢れだすほど。



 体内を脈打たせるのは、自分の鼓動なのか彼の鼓動なのかもはや区別がつかない。
 ふたりは繋げた手をシーツに落としていた、薔はナナの手を強引にベッドへ押さえつけ、きつくゆびを絡める。

 この日の夜は鎖で繋がったまま、眠りに就いた、おかしなことは何もないみたいに、まるで日常的にそこにあるみたいに目に見える部分もナナは彼に縛りつけられていた。
 それで全てが幸せだった。













  …――You are my life.

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