※※第270話:Make Love(&Expectation).164
イっている最中も休むことなく中を攻められ、ナナの全身は淫猥に痙攣している。
激しさのなかで艶かしく肌が重なりあい、ベッドは絶え間なくギシギシと軋む。
「あっあっあっあっあ…っあっんっ、あっあああああ…っ、」
突き挿れられる結合部では体液が飛び散り、善がるナナは濡れたくちびるでひっきりなしに嬌声を響かせる。
「……熱いな?奥まで……気持ちよくうねってる……」
あたまをよしよしした薔は彼女を強く抱き寄せて、耳もとでふっと笑った。
「責任は焦らした俺に全部あるからな、おまえは何度でもイっていいぞ?」
「あっっ!」
言われたそばからえもいわれぬ快感にぞくぞくしたナナは、絶頂を得る。
すかさず捩じ込むように突き当てられ、彼女は甘やかな悲鳴を上げる。
「は……」
乱れた息を零れさした薔は動きを速めて、乳房を揉みしだき乳首を口で玩んだ。
「あああぁぁっ…っあっっ、」
躰を激しく揺さぶられるナナは彼の背中にゆびを立て、高く持ち上げられたつまさきを小刻みに振動させていた。
不意討ちで乳首が甘噛みされ、彼女はまたしてもオーガズムを得る。
「あああっ…っ――――――――っっ!」
腰を片手できつく抱きしめながら、容赦ないピストンで奥を目指す薔は今度は首筋を甘噛みした。
「おまえが欲しがるだけ中に出してやる、」
薄く赤みを帯びた肌をゆびの背でなぞり、不敵に微笑んだ彼は別の場所にも甘く噛みつく。
「つうか、俺が欲しがるままに中出しすんのか……」
「あああああぁぁっっんっっ!」
戦慄いたナナは絶頂を得た。
彼の表現はどちらも的を射ていた、体内は止め処ない渇望に濡れすぎている。
「……っ!」
ほぼ同時に薔も射精をして、子宮目掛けて迸りを注ぎ入れた。
濃い淫水に満たされ、からだじゅうが敏感になり痺れている。
一度ではちっとも足りないから、繋がったままふたりはくちびるも重ねる。
ズチッ…ズチッ――…
「ん…っんっ、んぁ…っんっ、」
激しく突かれるととたんに白濁は溢れだして、無我夢中で舌を伸ばすナナは必死になって彼を狭めた。
中でまた猛々しくなった鼓動に、絡みついている。
跳ね動く腰は抱き寄せられ、深くを何度も何度も、突き上げられる。
舌も激しく絡めて、淫靡に耽溺していった。
種を蒔いたのはどちらなのかなんて、もう考えられないけれど、ナナは乱されるままに、乱れていった。
そして月曜日になって後悔してしまったことは、後ろ手に拘束した彼の写真を一枚くらい、撮っておけば良かったということです。
…――Please hold harder.
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