※※第293話:Make Love(&Seaside date).1








 シャワーでもあんあん言いたいのを我慢したナナと、我慢させつつ掻き出したりと悪戯を仕掛けた薔がビーチに戻ると、羚亜の乳首を狙う愛羅とそれに萌える真依の三人が海で戯れており、こけしちゃんとゾーラ先生は日陰で並んでうたた寝をしていた。
 お菓子は全部食べられておりナナはちょっと残念がったが、同じものがまだあると言うことですぐに元気になった。




 シャワールームに向かったふたりが何をしていようが、夜は自分たちもやることはやるので特に誰も何も触れることなくホテル内のレストランでやや遅めの昼食にした。
 昼食のあとは各々、部屋でイチャイチャしたり海辺で散歩をしたりとカップル同士の時間を満喫するかと思いきや。


 「なかなか男だらけにはぁぁ、なってくれませんねぇぇ……」
 「やっぱり先輩もそれ、狙ってます?」
 「もちろんぅぅ。」
 一組だけ彼氏がまだ来ていないのと腐的な世界というものの共有があり、そうもいかなかった。
 ラウンジにて会話に入っていけない要先生ことゾーラ先生は、黙ってソフトドリンクを飲んでいるが本心ではお酒が飲みたかった。
 しかしながら真依は終始そわそわしていた、彼が到着する時間は刻一刻と迫っていた。


 ナナはとりあえず、昼下がりの時間には特にエッチなことをしてもらえず、きちんと用意してきた宿題をさせられていた。
 ものすごく焦れてしまいながら。















 ――――――――…

 景色を見に行くついでに彼の到着を待っていると(真依の言い分)、屡薇は予定時刻より少し過ぎた頃タクシーで到着した。

 「やだっ、真依さんじゃ〜ん!何!?俺のこと待っててくれたの!?遅れてごめんね!?」
 「屡薇くん……キャラが若干オネエになってない?」
 「はあ!?ヘタレの次はオネエかよ!」
 ちょっと久しぶりに会えた喜びをどうしても真依は口にできず、彼女の反応に驚いた屡薇は何なら今夜お仕置きをしても良かった。
 その前に真依は、“綾瀬ストーカー”のことを彼に話したほうがいいと思われる。




 「あのさあ、真依さん。俺わかんねぇから教えてほしいことがあるんだけど、いい?」
 「何?」
 入り口にて、聳え立つホテルをまじまじと見上げていた屡薇はあっけらかんとした顔で、努めて仏頂面でいる彼女へと尋ねた。

 「薔ちゃんの部屋って、どこ?」

 と。
 屡薇はおそらく、中途半端になってしまっているプロポーズの相談などを、一番頼りになるひとにしたいのであろう。




 襲いに行くのか!と思った真依はたちまち、機嫌がよくなった。
 というか本来のテンションが目覚めてきた。

 「案内してあげるから、屡薇くん、がんばって!」
 「うん?えっと……うん!俺がんばるわ!」
 会話は通じているようでいて、通じていない。











 ……屡薇は上手いこと相手にしてもらえるのか?
















  …――Next will continue as well.

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