※※第281話:Make Love(&Make Love!).18
「嫌なんじゃなくて、もっとしてほしいんだろ?」
不意討ちでやわらかなキスをした薔は、またしても深く嵌めてしまう。
「んあ…っ!」
つまさきをビクビクさせたナナは挿れられただけで達してしまい、くちびるは滑りながら触れあった。
胸から溢れでたミルクが彼の肌も濡らして、筋を引いて流れ落ちる。
シャワーはずっと止めているのに、躰は濡れるばかりだ。
「どうしよっか?悪戯が裏目に出たな、すげえ感じてる……」
最奥を突く薔は、吐息に乗せて囁いた。
「こんな可愛い顔誰にも見せらんねぇから、抑えろよ、ナナ……」
囁きもまるでキスのようで、彼女をどこまでもぞくぞくさせる。
誰にも見せられない表情にさせているのは、彼なのに、彼しかいないのに抑えろと言ってくる、その意地の悪さにナナは昂る。
抑えろと言われても、抑えられなくなる、だからもっと――意地悪をしてほしい。
ズチュッ…ズチュッ、ズッ…!パチュッ…!
「ひあ…っ、あっ…あっんっは…っ、」
絡みあいすぎて、離れることを最初から知らないみたいに思えた。
とは言えひとつになっていても、ふたりには変わりない、ただただ、純粋に離れたくなかった。
時間を忘れてはいけない場所で、時間も忘れて乱されつづけたい。
「んっっ!」
絶頂を得る手前でナナはくちびるをくちびるで塞がれ、キスをしながらしばらく継続してイった。
「……っ!」
今度は抜くことはせず、ほぼ同時に彼女の中へ薔も射精をした。
またいっぱい子宮まで充たされてしまい、ナナは跳ねて止まらない腰を抱き寄せられる。
しなやかに彼へと腕を絡めて、繋がったまま抱きあった。
背中を愛撫するゆびが、肌へ食い込み恍惚を引き寄せる。
「…――――困ったな、俺もまだ止まんねえ……」
ちっとも困っているふうには見えないけれど、薔は吹き掛けて、中で白濁を攪拌させた。
「あっ…んっ、あ…っあんっ、」
彼にしがみついたナナは悦んで、激しく突かれる。
本気で時間が切羽詰まっているのならお構いなしに焦らしの時間が与えられたと思われるため、まだまだ時間には余裕があるということだろう。
「……そう言えば、暮中と三咲の姿が見当たらないな。」
今さらながらの醐留権先生は無料のさんぴん茶を飲みながらあたりを見回し、
「たぶんねぇぇ、子宝だと思うぅ。」
「なに!?」
こけしちゃんもニコニコとさんぴん茶を飲んでいた。
ゾーラ先生は何も咎められない立場にいる。
そして夏休み中みんなで海デートの前に、とあるカップルに修羅場が訪れるのであった。
…――Is it a misunderstanding?
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