※※第277話:Make Love(&Triste).169







 「あああああっっ!」
 絶頂を得たナナは、いったん、抜かれていた。
 もちろん、ダメが聞き入れてもらえたわけではない。

 「掴まって?」
 「あ…あっ、ああ…っっ、」
 躰の向きを変えられ、両手で彼に掴まると、抱き上げられ調理台に座らされていた。

 ズッッ――――――…!

 そして、脚を目一杯に開かれまたギチギチに嵌められる。

 「あう…っあっ、はあっあっあっあっああっあンん…っ、」
 抱かれた腰に、食い込みながらゆびが這い、ナナは中でも外でもぎゅうっと彼にしがみついた。
 「おまえとこうしてると……最高だな、気持ちい……」
 髪にゆびを絡めて、顔の向きを変えさせた薔はそっとくちづけをする。
 放して微笑みかけた彼は、荒く息を上げる口内へ舌を滑り込ませる。


 「ん…っんっ、んぁっ…んん…っ、」
 ナナはキュウウウッッと膣を収縮させることで応えた、わたしも最高に気持ちいいですと。
 「……は…っ、」
 くちびるを放した薔は脈動を速め、彼女を強く抱き寄せる。
 艶めく髪が色っぽく揺れて、肌を愛撫した。


 「あああっ――――――――――…っ!」
 戦慄き、ナナは絶頂を得た。
 湿った靴下はつまさきの動きや形を淫猥に浮かび上がらせる。

 「……っ!」
 ほぼ同時に、薔も彼女の中で射精をした。
 充たされるほどに欲しくなる迸りが、子宮目掛けて放たれる。

 熱く痺れて、虜になる、体内にいっぱい残されたくて堪らない白濁はおさまりきらずもう溢れだす。
 薔はキスをしながら何度かゆっくりと突き上げますます溢れさしたあと、抜いていった。

 くちびるを親指でなぞられたナナは恍惚の目眩を覚え、

 「次は上の口だろ?」

 彼は彼女を抱き寄せた、優しいのにどうやっても抗えない力強さで。













 ジュッ…グポッ、グポッ…

 「ん…っ、んっむ…っ、」
 脱がされたスーツやシャツのうえに跪き、ナナは彼を無我夢中になって口で扱く。
 ご奉仕精神は大胆に、喉まで使い彼をまた濡らしてゆく。

 中に出された精液が次々と伝い落ちるのがわかってしまう彼女は、どちらの口もとても淫靡にさせている。
 大好きな彼を堪能し、貪る。

 「健気な表情……」
 意地悪く笑った薔は頬を両手で挟み、愛撫した。
 視線はすでに捕らえられ、逸らすことは赦されない。


 「…――――――優しいだけのご主人様には、なれねぇな……おまえの可愛さは俺を暴く……」
 息を乱し、薔は魅惑的に言葉を落とした。
 ナナはただ一心に、彼に従いたかった、他の誰も彼女のご主人様にはなれなかった。

 まだまだ、激しく突いて、中に出してほしくて、ナナは薔を奥深く味わっていった。
















  …――And embrace me intensely.

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