※※第261話:Make Love(&Ensnare).158







 「やっぱおまえは危なっかしいやつ好きだな?ずっときつく締めつけてたぞ?やらし……」
 繋がっているので否応なしにわかっていた薔は、動きを加速させ激しくする。

 「っっ…んっ、ぃじっ…わる…っ、んっ…んんんっっ、」
 乳房をゆさゆさと揺らして、ナナは甘ったるく掠れた声で訴えた。



 「意地悪も好きなのは誰だっけ?」
 「んん…っっ!」
 捩じ込むように奥へ当てた薔はかがんで、くちびるへとくちびるを寄せる。
 ナナは絶頂を得て、シャツと乳首が擦れあっただけで猥りがわしい悲鳴を上げそうになった。

 「なあ、ナナ…誰?」
 顎を掴んで、今にもキスできそうな距離で、薔は再度確かめる。
 「っん…っ、はっ、んっは…っ、はぁ…っ、」
 荒々しく息をして、ナナは素直に応えた。

 「わた…っっん、し…っ、れす…っ、んんん…っ、」









 「だよな、だから気持ちよくておまえは泣いてんだろ?」
 くちびるを吐息でなぞった薔は、キスを落とす。
 濃くて深くて、息もできないほどのキスを。
 涙を拭うゆびさきの優しさと、キスや腰づかいの激しさ、全てに全てを持っていかれた。


 ズッッ、ズプッ…ズプッ――…

 濡れた中に幾度となく出し入れされる彼もたくさん濡れて、淫靡な音が奏でられる。
 保健室のベッドは軋み、今、誰かが入ってきたらどうすればいいのか、まったくわからない。



 「んっっ…――――――…っ!」
 躰を痙攣させて、ナナはまたしても絶頂を得た。
 中は彼を求めすぎて切なく収縮する。

 「……っ!」
 ほぼ同時に、薔も勢いよく射精をした。
 子宮目掛けて、大好きな迸りが注ぎ込まれる。



 中に出されているあいだもずっと、キスを交わして、まずはおもむろにくちびるから放していった。
 乱れたふたりの息が混ざりあい、唾液が細く糸を引く。
 薔は今度は短く吸いつくようなキスをしてから、抜いていった。









 「あー……このまま離れたくねぇな……」
 抜いた後、彼は名残惜しげに彼女を強く抱きしめた。
 それはナナもおんなじで、一度中出しされただけで足りるはずがなかった。
 二日目の学園祭でも、まさかの焦らしの時間を与えられてしまうとは。


 ネクタイが解かれると、ナナは必死で彼のシャツを掴んだ。

















 ――――――――…

 「ま、まさか、桜葉一人しかいなかったのか?」
 醐留権がこけしちゃんに会いに来たのは、午前中の劇ももうすぐ終わってしまうという頃だった。
 一人で受付をしていた彼女の姿に驚いた醐留権先生は、眼鏡をくいっとさせている。

 「あぁぁ、要先生ぇだぁぁ……」
 「その呼び方は新鮮だね!?」
 ずっと腐的な妄想を繰り広げてきたこけしちゃんは最初、だいぶ新鮮な呼び方で彼氏を迎えてしまった。


 「こんなことならもっと早くに来れば良かったな……」
 もっと早くに来て何をする気だったのかは、まあわかりますが、とにかく悔やまれてならない醐留権は眼鏡をくいくいさせている。


 そんな彼氏のスーツを、さりげなく掴んで引っ張ると、

 「ゾーラ先生ぇぇ……」

 こけしちゃんはちょっと甘えた声で、言ってしまった。

 「午後もねぇ、1時半からならぁぁ、誰もいなくなると思うぅ……」

 と。








 この彼女の誘惑は、強烈すきだ。
 ゾーラ先生は、やるときはヤる男です。
 最近色んな意味で損をしてきたので、ここぞとばかりにヤります。

 学園祭なので!
















  …――Eroticness continues.

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