※※第250話:Make Love(&Sensual).149







 「んっふっ…んっぁっ、ん…っ、」
 ゆさゆさと腰を振りながらくちびるを重ねた。
 舌を吸われて、伸ばせば深く絡め取られる。

 息は自分でしているのか、彼にされているのか、もはや何もかもがよくわからなくなっていた。
 ただ、これ以上ない快感が容赦なく迫り来る。

 「んんんっ…あっ――――――――っっ!」
 彼の服が裂けるくらいにゆびを立てて、ナナは絶頂を得た。
 くちびるは僅かに放され、イキ声を甘く淫らしく響かせる。


 「……っ、ん…っ、」
 収縮に躰をふるわせた薔は彼女をさらに抱き寄せて、動きを激しく速めていった、なめらかに。
 「あっあっああっあ…っあっ、んっあっはっああっ…っ、」
 喘ぐナナは半分意識が飛びかけている。
 彼を何度も味わえる交接器は、その度に彼を求めて蕩けながら狭まる。

 「気持ちよすぎて泣いてんだろ?おまえの泣き顔は可愛すぎてぞくぞくする……」
 頬へと滑らせたくちびるで伝う涙にキスをして、薔は奥へと一気に捩じ込んだ。
 「あうっっ!」
 痙攣したかのようにふるえたナナは、またしても絶頂を得る。
 くらくらして、目眩を覚えて、髄まで感じている彼の感覚が全てになっていた。

 「あっあ…っ、あああっっ、」
 彼女は必死になって、縋りつくみたいに彼にしがみついた。
 中に出してほしい、たくさん、欲しがる想いが止まらない。

 「……ん、よしよし、おまえが言いてぇことはちゃんと伝わってるから……安心しろ、」
 耳にキスをしてあたまを撫でると、薔は動きをより一層過激にさせた。

 「また何度でもくれてやる……」










 パンッパンッ、パンッ…パンッ――…

 「あっあああああっあっ、はっああんっあ…っ、」
 ぶつかりあって体液が飛び散り、揺れ動く乳首を甘噛みされた。
 「は……」
 息を上げて乳首からくちびるを離した薔は、掬い上げるようにして深く彼女のくちびるを奪う。

 「んっんンっく…っ、うんっ…んっっ、」
 腰を強く抱かれたナナは最奥を攻められすぎて、戦慄き、絶頂を得た。

 「んっ…んんんんんうっっ!」









 「……っ!」
 ほぼ同時に、薔は射精をした。
 子宮目掛けて注ぎ込まれる精液が、恍惚を引き連れて躰を内側まで支配する。
 お腹のずっと奥がキュウッと切なくなって、ナナは完全に意識を彼に預けた。

 「飛んだのか?可愛いな……あとは善がって泣いてろ、」
 中で激しく攪拌させるよう、少し角度を変えて動き始めた薔は彼女の意識までも自分のものにしてしまった。
 「あっあっあっあっあんっあっ、あん…っんっあっ、」
 ナナはひたすら喘いだ、彼の意識のなかに堕ちて泳がされているみたいだった。

 グイと顎を掴んだ薔は再びその濡れたくちびるを奪う。
 シーツもぐっしょりに濡れて、体液が淫猥な染みを拡げている。

 「んっんっ…んっ、んんうっ…っんっ、」
 頬を伝う涙は親指で拭われ、ナナは無意識のうちに、自分から舌を伸ばして彼の好きなように淫されたがっていた。











 …――――土日のお泊まりデートの行き先は、ふたりきりで一足早く、海……とかかな?
















  …――A weekend is deep.

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