※※第248話:Make Love(&Sex aid).27
「あ…っっ!」
敏感な場所を擦り上げながら目一杯、最奥まで彼を嵌められてナナはすぐに絶頂を得た。
「可愛がるつもりが、結局は貪ってんな…」
腰を動かし始めた薔は初っぱなから激しくして、乱れきったベッドが猥りがましくギシギシと軋んだ。
「おまえが欲しくて堪んねえ…」
ズッ、ズッ…ズプッ――…
「あっあっ…あっああっ、あっ…あんんっっ、」
何度でも奥を突かれながら、ナナは本能で覚った、自分は貪られながらも狂いそうなほど髄まで可愛がられていると。
意地悪をされることも激しくされることも大好きな彼女の躰を、彼はよく知っているのだから、ナナ自身より、むしろ知り尽くしている。
「……っ、あ……」
ふと、躰をふるわせた薔は彼女の両手に両手を重ねて、ゆびを食い込ませるくらいに絡めてきた。
濡れた髪がまた乱れて、妖美に魅せられる。
「ナナ……あんまきつくされると、すぐにイっちまう……」
吐息に混ぜて囁いた彼はくちびるをくちびるに近づけて、動きを速めた。
「あっあああんっっ!」
切なげな囁きにもやられて、ナナは絶頂を得る。
揺れた乳房が彼の胸と擦れあい、ふたりは腰を振りながら肌を重ねた。
「言った後にこの締めつけは……おまえも意地悪だな?」
息を荒らげて薔は笑うと、耳にキスをしてから彼女のくちびるを奪った。
「んっ…んっ、っはんっ…んっ、ぁっ…んんっ、」
ナナは意識をしてやっているわけではなくて、感じている彼の言葉にますます感じてしまう。
両手は放され、抱きしめられた彼女はより速く激しく奥深くへと突き上げられた。
なめらかで激しい腰づかいが、淫靡なシルエットとなり薄明かりのなか浮かび上がる。
「んんんっ…――――――…っ!」
息の根ごと奪われ麻痺しそうで、戦慄いたナナはまたしても絶頂を得た。
「……っ!」
ほぼ同時に射精をした薔は、子宮までも彼の鼓動で満たす。
恍惚の迸りを、ナナは自分の躰のずっと深いところでいっぱいに感じている。
一度出してしまってもすぐに抜くようなことはせず、薔は繋がったままキスを続けていた。
髪をしなやかに撫でられて、ナナは彼にしがみつく。
「ん……ん…っ、」
舌を絡めあい、リップ音を奏でてからはくちびるを幾度となく触れあわせてキスに夢中になった。
動いていなくても、挿れられているだけでまた絶頂を得られそうだった。
それでも、ナナがちょっとじれったい絶頂を得る前に、ゆっくりと抜かれていった。
「…――――このままがいいなら、上から咥えさせて俺が動くぞ?」
おでこにキスをして、薔は乱れた息づかいで“お口でご奉仕”についてを思い出させる。
「ら…っ、らめ…っ、ちゃんっ…と…っ、……します…っ、」
ご奉仕なのだから彼に動いてもらうのはダメで、ナナは首を横に振り腰を抱かれながら躰を起こした。
「……っんっ、あ…っ、」
一度出しても尚猛々しい彼のモノを前に四つん這いになると、溢れだしたとろとろの体液が脚を伝い落ちた。
グププッ――――…
「は…っ、んん…っ、」
次はお腹の中までとろとろにされてしまうナナは、手を動かしつつ深く上の口でも咥え込む。
自分の味がするはずなのに、彼の味しかもうわからない、くらついて喉に当てた。
「どんどん厭らしくなるな…」
彼女の髪を撫でて耳に掛けさせると、薔は扇情的な言葉を落とした。
「俺は日毎おまえに溺れてく……」
「っんっ…っ、」
感じたナナは喉を鳴らして、
「健気だな?悪戯したくなってきた……」
愉しげに笑った彼は不意討ちで、緩く振動をするローターを乳首に当ててきた。
ピンと起った乳首が、細やかにふるわされる。
「んっあ…っんっ、や…っ、ら…めっ、あ…あんっ、」
ナナは思わず口を放してしまい、四つん這いになったまま躰を捩ろうとした。
「舌伸ばして…先っぽ舐めてくれるか?」
口を放してしまったことを逆手に取り、胸へローターを滑らせる薔はとてもいやらしく彼女を誘う。
「あ…あっん、んん…っ、」
ナナは求められた通りにした、乳頭に当てられた玩具が乳首をじんじんさせている。
それ以上に、彼を味わう舌がじんじんと至上の熱情を帯びる。
「……ん、すげえ気持ちいいよ、ナナ…」
舌の動きに感じる薔は息を上げ、濡れた髪から雫が落ちて、須臾の煌めきを見せたあとシーツを湿らせていった。
行為は深まる、あれだけ勢いよく中に出された精液は溢れてきてしまっているから、またたくさん奥まで出されたい渇望と共にナナは再び彼を喉へ奥深く咥え込んでいった。
…――When love deepens, there is also trouble.
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