※※第245話:Make Love(&Invitation).145
「は…っ、ああんっっ、」
ゆびを抜かれたナナは腰を跳ねさせ、艶々になった乳房を揺らす。
汗も含めて見つめると、彼女はからだじゅうがびしょびしょになっていた。
「指で乱す度に狭くなったな、おまえ……少し力抜いてろ……」
シャツのボタンを無造作に全部外して、薔は露にしてゆく。
ナナは至上の期待に昂りすぎて、こればっかりは彼の言うことを聞けない。
中はうねり、彼を待ち焦がれ収縮するばかりだった。
「だから、力抜いてろって……俺に言われただろ?」
ひくつくばかりの膣口に当てがうと、ふっと笑った薔は一突きで挿入してきた。
ズプンッ――――――…!
「はっっあああ…っんっ、あっあ…っ、おく…っ、らめ…っ、あっああっっ、」
初っぱなから奥に突き当てられ、何度も突き上げられだしてナナは彼のネクタイを懸命に手繰り寄せようとした。
はだけたシャツが揺れて、覗く引き締まった躰つきに魅せられぞくぞくしてしまう。
「嘘ついても無駄だ……奥が悦いんだろ?」
深く合わさっていれば全部わかってしまう薔は、容赦なく最奥へ何度でも攻め立てた。
敏感な箇所も彼のモノで目一杯擦り上げられ、媚薬も躰をとろとろにさせているせいかナナは戦慄き絶頂を得る。
「あああ――――――…っっ!」
ギリッと引っ張られたネクタイが手首に食い込んだが、痛くはなかった。
それよりお腹の奥まで感じている快感が、全身を支配している。
「……っ、く…っ、」
収縮に堪えて、薔は動きを速め、激しくさせる。
グチッ…パンッ、パンッ――…
「あふっ…あっ、あああっっあっんっあっはあ…っ、」
媚薬なのか体液なのかもわからない液体が、煌めきを帯びて飛び散っていた。
「鳴けよ……イキてぇならイけ、最高に可愛いんだよ、おまえ……」
薔は喘ぐ彼女のあたまを撫でて、耳もとにキスをして捩じ込むみたいに突き挿れた。
触れるくちびるが、乱れた吐息を零れさし、恍惚を誘い出す。
「おまえがそばにいんのに、俺が本当に何にもしねぇと思ったのか?ばかだな……」
微かに笑って、彼は耳を甘噛みする。
一連が意地悪だったのだと、改めて思い知らされたナナはめちゃくちゃ興奮してしまった。
これも全部蕩けて肌を煌めかせている媚薬の効果なのだとは、到底思えないのだけど。
「あああんんっっ!」
腕は絡められないからきゅっと脚を絡めて、ナナは絶頂を得た。
決して解けないネクタイは汗で、湿っている。
「……っ!」
ほぼ同時に、彼女を抱き寄せて薔も射精をした。
ドクッ…!ドクンッ――…!
「んんっふ…っ、んんうっ…っ、」
子宮まで彼の鼓動に脈打ち、いっぱい中に出されながらナナはくちびるを奪われた。
媚薬が溶けたからだじゅうはじんじんして、このままずっと淫靡を止めてほしくない。
「……っ、ん…っ、」
ところが、くちびるを放していった薔は彼女の中から、抜いてしまった。
「あ…っ、やあ…っあっ、やらああ…っ、」
一番に蕩けそうな、白濁液は収縮により溢れだしてしまい、ナナはもっと彼が欲しいのだと声や視線で一意専心に訴えかける。
「大丈夫だ、これで止めるわけねぇだろ…」
やさしいキスを落とすと彼女の手からネクタイを解き、椅子にはくくりつけたままで放って、薔はナナの腰を抱いて起き上がらせた。
クロスが乱れきって濡れたテーブルに座らされ、ナナは何度かキスをされて感じるヴァギナからは淫水がさらに溢れてくる。
そうっとくちびるを放すと、しなやかに髪を撫でた薔は意地の悪い微笑と問いを投げ掛けた。
「次は本気で媚薬使ってやろうか?」
「え…っ?れも…っ、あ…っ、使っ…らし…っ、」
でも使ってらっしゃいましたよね?ということを聞き返したくて、ナナは彼のシャツをきゅっと掴む。
面白そうにあたまをよしよしした薔は、ピンク色の瓶を手に取るとまさかの事実を明かした。
「こいつはただのローションだ…」
えええええ――――――――――っ!?
と叫べるほどの余裕は、生憎ナナには残されておらず。
「おまえのドエロい躰には、媚薬なん必要ねぇことが判明したな?」
愉しげに笑った薔は髪を撫でながら彼女を抱き上げた。
「びしょびしょになっちまったから……シャワー浴びようか、」
騙されたと言うよりは意地悪をされたナナは、見事に罠に嵌まってしまったことが恥ずかしすぎてきつく彼にしがみついていた。
催淫効果は初めから、彼女のなかにあったようだ。
…――――――ふたつのエロティックを醸し出したまま、
物語は次話へと続きます。
…――More and more enthusiasm.
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