※※第241話:Make Love(&Sex aid).26







 「あ…っあっ、はああっ…っんっっ、」
 ナナは乳房を揺らし、下から突き上げられだした。
 たまに角度を少し変えられて、中をたっぷりと刺激される。
 ナナも淫らなウサギになって、彼の上を跳ねる。


 「ずっと玩具咥えてたなんて信じらんねぇほど、きついな?おまえん中……」
 最奥へ向かって幾度となく突き挿れて、膣内の敏感な場所を先端で擦り上げ、薔は息を乱して笑った。
 彼に掴まる腕を妖艶に愛撫され、胸を揉まれるとまたピストンは激しくなる。

 「ああ…っはあっあっ、んっ…あああっあっ、」
 両手で乳房を揉みしだかれ、クニクニとゆびで乳首をこね回されると、中はより一層収縮した。
 赤く熟れた乳首も交接器も、彼だけに止め処なく気持ちよくさせられる。


 「ああ…っ――――――…っ!」
 またまた絶頂を得たナナは、淫靡な目眩を覚え、
 「……っ!」
 ほぼ同時に彼女の中へと射精をした薔のゆびは、白い乳房に食い込んだ。

 子宮まで激しく脈を打って、満たされてゆくほどにもっと欲しくなる。
 これは堪えたことへのご褒美なのだから、ナナは甘ったるい声でおねだりをしたくても、今はもう喘ぎ善がるしかできそうになかった。


 「ナナ……」
 注ぎ入れてしまった薔は後ろのクッションを掴んでソファに放り、繋がったまま彼女を抱き上げる。

 「あっあっあっああっ…あっ、あ…あっあ…ああっっ、」
 イったばかりでまた少し角度を変えられ、感じるばかりのナナはつまさきまでふるわせて、

 ドサッ――――…

 ソファのうえへと、横たえられた。
 さっきまで彼が使っていたクッションはあたたかく、彼女はそこに頭を乗せられ興奮する。


 ズチュッ、パチュンッ…!

 「あああああっ…っんっ、」
 今度は見下ろされながら過激に突き上げられ、嬌声を響かせたナナはとっさにクッションを掴む。

 薔はその手を引き剥がさせると、自らの肩へ持っていかせて、

 「掴まんのはこっちだろ?」

 腰を振りながら悪戯っぽく笑った。
 彼の肌に汗が煌めいて、乱れた髪を乱れた息づかいが揺らす様にナナは魅せられる。

 「ん…っあっあっんっ、ああっ…っんんっ、」
 言われた通りにきゅっと掴まったナナのくちびるへと、くちびるが寄せられ、

 「キスしててやるから……イけよ、」

 繋がっているために彼女の事情がひしと伝わりくる薔は、濃密なキスでそのくちびるを塞いだ。
 瞬時に息の根ごと、奪われてしまいそうなキスだった。


 「んん…っんうっ、んはっん…っんっ、」
 淫音と共にリップ音が響いて、抱き寄せられた肩にゆびが食い込む。
 もっと肌の下まで充たしてほしいと願うナナは、本能で、自分のものではない血液の流れを感じている。

 正真正銘彼だけに染められた躰は、彼だけに淫乱になって、

 「んんんっっ!」

 ナナはキスをされながら、絶頂を得た。
 艶かしくくちびるは重ねられ、イキ声は嚥下される。



 彼女がイっている間は執拗に子宮口を擦って、薔はほんの少しだけくちびるを放すと、

 「…――――愛してる……」

 吐息でキスをして、甘く囁いた。

 「ああ…っああっ、あ…っんっ、ん…っ、」
 ナナの中は彼だけが知る奥まで、蕩けて切なくなる。
 溢れだした体液がソファを濡らし、ふたりが動く度に艶めいていた。

 何が起きても離れることはないと、それだけは信じて疑わなかった。











 …――――真実は、美しいものばかりとは限らない。
 時に残酷に、見えない綱を張り巡らせて、罠に嵌める機会を窺っている。















  …――The past overflows.

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