※※第236話:Make Love(&Make Love!).14







 パンパンパンッ、パンッッ…

 ふたりは幾度となく、ぶつかりあった。
 突き上げながら薔は時に、彼女のくちびるを奪う。
 息の根ごと奪い去られるような感覚に、ナナは無我夢中になる。

 「……っは…っ、はあ…っ、」
 放されたくちびるは濡れて名残惜しげに弾み、零れさす吐息は交ざりあった。



 「…――――気持ちいいな?」
 激しく動きながら、薔はふっと笑って、

 「ん…っ、い…っ、きもちっ…いっ、あっ…あっあっ、薔ぅ…っ、」

 頷いたナナはしがみつくゆびに力と想いを込める。
 最初から濡れていた彼の髪は汗でより一層濡れたのか、妖しく艶めき揺れて、色っぽく乱れていた。

 「感じてる表情も、声も、中も……全部可愛いよ、ナナ…」
 おでこにキスをして、彼女を見つめて微笑むと薔はくちびるにもキスを落とす。

 「おまえが俺を奪うから、俺もおまえを奪ってんだよ……」








 「ん…っんっ、んっふ…っ、」
 喘いでいたところでのキスで、開いていた口内には舌を滑り込まされ、艶かしく絡めあった。
 ナナにはどう考えても、彼が全てを奪ってしまったようにしか思えない、躰がそれを感じている。
 そんな自分が彼を奪っているのかと感じさせられると、嬉しすぎてイキそうだった。
 だからこそもっと、もっと全部を奪って欲しくなる。


 「んんんっっ!」
 ナナは絶頂を得て、彼の背中にゆびを立てた。
 「……っ!」
 収縮に堪えていた薔も、勢いよく射精をする。



 ドクッ…ドクンッ――…!

 子宮目掛けて熱い原液が注ぎ込まれ、ナナは奥深くまでまた彼に支配されてしまった。
 支配されるほどに、彼に支配されることの悦びや目眩を覚え、まだまだ欲しくてどうかしそうになる。

 狭まるヴァギナは彼だけを、欲しがって止まない。






 「……は…っ、」
 くちびるを放してゆきながら、ふたりは視線も絡めあって、

 ズッ――――…

 薔はやや浅くまで抜いてしまった。


 「や…っ、やあ…っ!」
 このまま抜かれてしまうのは堪えられず、何がなんでも引き留めたくて、ナナは素直にぎゅむっと彼へと抱きついた。
 「ばか、抜くわけじゃねぇよ…」
 意地悪く笑って、薔はそこから一気に突き上げてくる。

 「あっ…ああっ、あっ…んっ、」
 彼は彼女の様子を愉しむためにわざとやったとしか思えず、再び最奥を攻められてナナはその意地悪にもこの上なく感じていた。


 ズチュッ…ズチュッ…

 「溢れてきてんぞ?俺とおまえが混ざりあってる…」
 結合部を見やった薔はくちびるへとくちびるを寄せて、あたたかくていやらしい吐息のキスをした。
 「んんっ…あっ、あ…っ、」
 誘われて、くちびるでくちびるを奪われたくなり、ナナは喘ぎ声を響かせる。

 微笑みかけた薔は彼女の渇望が伝わったのかそのまま激しくくちづけて、腰づかいも激しくしていった。
 いつもと違う部屋には美声のような、淫らな音たちが飛び交っていた。








 …――――それぞれに愛は深まり、明日は月曜日です。
















  …――Everywhere deepens for love.

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