※※第212話:Make Love(&Avarice).123








 「あ…っ、あの……薔っ、」
 「ん?」
 何度か出されちゃってから、抜いて処理した後です。
 ナナの中にはまだしっかりと彼の熱やら感触やらが残っており、彼の服をくいくいと引っ張ったナナは尋ねようと思っていたが快感により忘れていたことをようやく尋ねることができた。
 未だ全身は火照りを止められずにいる。

 「今日のは……お仕置き、だったんですか…?」




 ……媚薬飲まされてからの放置プレイもございましたので。






 「お仕置きだとしたらおまえ…悦びすぎだろ。」
 「薔にお仕置きをされるとなりますと、いつも喜んでると思いますが!」
 てきぱきと夕食の準備を進めてゆく薔の隣で、ナナはばか正直に返す。

 「悦んでされるようなもんじゃねぇよな?」
 「だって、薔がするから喜んじゃうんですよ!」
 「つうか、おまえにお仕置きできんのは俺しかいねぇだろ。」
 「それもそうです!」
 今のところナナには、手伝おうとする気配があまりない。
 一緒にご飯の時間となるわんこたちは、リビングで寄り添ってうとうとしている。

 「あとおまえ、無闇に色気振り撒くんじゃねぇよ、おまえの色気も全部俺のもんなんだぞ?そのうち俺も一人ぐれえは殺りそうで怖ぇよ。」
 「ひぇぇぇえ…!怖いけどかっこいいですよーっ!」

 猟奇的にイチャつきながら、ナナは慌てて彼のお手伝いを始めた。
 ……殺したりはしないっていうお墨付きもらっているのに。
















 ――――――――…

 「屡薇くん、携帯鳴ってるよ?」
 差し入れのためにこっそりスタジオを訪れた真依は、メンバーたちが気を利かせて通してくれた控え室にて怪訝そうに声を掛けた。
 繋がずにいるのは相手が女だからか?と、視線はじっとりとなる。

 すると、彼女との貴重な時間を邪魔された屡薇はあきらかにイラッとした様子で、

 「あぁ、ほっといていいよ、初日の野郎だから。最近しつこく電話してくんだよね。」

 ブツッと電話を切った。



 「屡薇くん!その対応はいくらなんでもひどいよ!」
 「え?何で急にあいつの味方になってんの?」
 相手が男となると、真依の反応は一変した。
 今度は屡薇が怪訝そうな表情となる。

 「いくらストーキングされてるからって、無下にしちゃいけない!屡薇くんだって本命はお隣さんなら、気持ちわかるでしょ!?電話くらい出てあげてよ!」
 「いや、あの、真依さん……俺の本命は今、目の前でよくわかんねぇこと言ってんだけど……」
 真依の妄想は広がり、たじろぐ屡薇は何となく言っていることを彼女の目線に立って解釈することはできた。

 真依の先輩がこけしちゃんだとするなら、屡薇の先輩はゾーラ先生か。




 ……そして、いきなり登場したホラーの行方は?















  …――Trouble doesn't cease!

[ 231/535 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る