※※第187話:Make Love(&Ride).109








 「んんんっっ!」
 キスをされながら、ナナは絶頂を得た。
 激しくふるえた躰がシートを揺らす。

 「……っ!」
 彼女と一緒に、薔も射精をして、迸りは奥深く熱く子宮へと。


 「ん…っは、ん…っ、」
 放たれてからも、角度を戻して最奥まで何度も突かれ始める。
 ふたりは伸ばした舌を絡め、乱れた吐息を零す。



 「結局…中に出しても溢れてきちまったな、」
 くちびるを顎へと滑らせ、薔はふっと意地悪く吹きかけ、わざとクリトリスをゆびで擦って繋がった入り口を拡げた。
 そんなことをされたら、さらに溢れてきてしまうのに。

 「あ…っ、ら…めっっ、」
 ナナはキュッと彼の手を、掴んだのだけど、

 「んんん…っン、……っん、」

 またくちびるを奪われ、手にはゆびを絡められた。






 いつか彼の車でもこんな風にエッチをしてみたいな……と考えてしまうとナナはすごく恥ずかしくて、中までキュンキュンと感じてしまった。

 「……っ、は…っ、」
 収縮に堪えた薔だが、切なげに息を上げる。

 締めようとも攪拌され、溢れ出すのを止められなくて、夢中になる劣情、誘われる愛欲は底知れない。















 ――――――――…

 「あ…っ、やだ、羚亜くんっ、痛い…っ、」
 ぴくんっとふるえた愛羅は、木陰に座って甘ったるい声を上げた。
 「もうちょっとの辛抱だから、我慢してよ、愛羅さん…」
 羚亜は慎重に、手を動かす。


 「いや…っ、そんなに…当てちゃ…っ、」
 「じっとしててってば、今度からは山にスカートなんて履いてきちゃダメだよ?」
 愛羅はふるふると脚をふるわせ、羚亜はアレを取り出した。





 「………………。」
 ニコニコのこけしちゃんと眼鏡をくいの醐留権が見守るなか、羚亜は、転んで擦り傷のできた愛羅の膝へと絆創膏を貼った。
 アレとは絆創膏のことで、当てていたのは消毒液を染み込ませた脱脂綿である。

 「ハリーさん、立派でした!すごくかっこよかったです!」
 「HAHAHA〜、途中で悪霊が視えマシタ〜!」
 葛篭はハンカチで彼の汗を拭い、陽気に笑うハリーは周りから弄られることへの耐久性を身につけたようだ。





 そこへ、お師匠さまが彼女を連れて、ついでに彼女が作ったことになっているお弁当やわんこたちのご飯やなんかを手に、戻ってきた。
 ちゃんと車はきれいにして来ました。

 (ジャケット着てないな……)
 と、こけしちゃんの場合はそれ相応に変換していただきたく、周りはそう思ってみたが口にはせずにおいた。



 木陰に大きめのレジャーシートを敷いて、仲良くランチタイムと相成りましたとさ。

[ 352/537 ]

[前へ] [次へ]

[ページを選ぶ]

[章一覧に戻る]
[しおりを挟む]
[応援する]


戻る