※※第164話:Make Love(&Sex aid).10







 (はああ…、気持ちよすぎた…)
 ベッドにて微睡むナナは、横になりながらやさしくあたまを撫でられていた。

 それもまたたいそう気持ちよく、ウトウトしかけていると、

 「おい、」

 …………はい?

 頭上より堂々とした声を掛けられた。

 「なんだ?これは、」







 がばっ

 と起き上がると、いつの間にか花子と豆がベッドのそばでお座りしており、

 「あああっ!それはこけしちゃんのノート!なぜに薔が持ってるんですか!?」
 「花子が咥えてきたんだよ、」
 「えええ!?」

 たまには花子もナイスアシストか。


 「それより、正しい流れを言ってもいいか?」
 「ダメです!わたしまだ読んでません!」
 「読まねぇんだから別にいいだろ。」
 「ダメですーっ!読みますもんーっ!」
 そのうちにふたりはベッドのうえで、イチャイチャ全開となり、

 「おい、いい加減襲うぞ?」
 「どへえ!?」

 花子のナイスアシストはおそらく大成功!




 “ウフフ…、豆くんのご主人様がきたら、お弁当ちゃんと渡さなきゃね?”
 “うんっ!”
 よって、わんこたちは仲良く寝室を後にしたんだとさ。















 ――――――――…

 あかりの登場により、あまり目立つことのなかった存在がおりました。


 カタカタ…

 ナナたちのクラスの新しい副担は、真剣に自室のパソコンと向き合っていた。
 長い前髪に眼鏡をかけているためか、表情はあまり窺い知れないのだけど、

 ふと、机の上に置かれたスマートなほうの携帯電話が、振動を始めたのだ。



 「はい、」
 電話を繋いだ彼は、しばらく相手の話を聞いてから……、

 「あ゛ぁ?うっせぇな、ジジィ、だから今このオレが調査してんだろ。」

 頭をかき髪を乱すと、まるで別人に豹変した。




 しかも眼鏡を外すと、なかなか端正な顔立ちだということがわかり、

 「とりあえず、二人は見つけた、しかも一人はオレのクラスだ。」

 次の瞬間、男は笑って言ったのだった。

 「はっ、心配すんな、“ヴァンパイアなん一人残らず狩ってやるよ”…」















  …――It's full of ups and downs as expected!

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