※※第152話:Make Love(&Make Love!).7






 グチッ、グチッ…パチュッ…

 部屋を昇る、淫靡な音たち。



 「ああああぁぁっっ!」

 ビクンッ…!ビクンッ…!

 ナナは達し、

 「なぁ、そんなに俺の、好きか?」

 ちょっと苦しそうに笑って、薔は休まず腰を振る。

 「待ってろよ…、もうすぐいっぱい出してやるから…」








 「は…っ、んっ、ン、薔っ、…薔ぅ…っ、」
 突かれながら、ふるえる両手をナナは必死で伸ばし、

 「ん?どーした?」

 やさしく返した彼へと、ぎゅうっと抱きつくと、

 「す…きっ、好き…れすっ、」

 想いの限りに告げていた。







 「……っ、」
 一瞬、薔はとても切なげな表情を見せたのだけど、

 「油断したな、先に言われちまった、」

 微笑んで、あたまを撫でながら彼女を抱き返す。






 「んんんっ、好きぃ…っ、」
 「知ってる…、俺がおまえをすげえ愛してんのだって、知ってんだろ?」
 繋がったまま、ふたりはつよく抱きあうと、

 「あっあ、あ…あああぁぁっ!」
 「く…っ!」

 ほぼ同時に絶頂を得ました。






 ギシッ…

 軋んだベッドのうえ、濡れたシーツは乱れきって。

 ドクッ…ドクッ…

 注ぎ込まれる精液を、熱く子宮まで感じ取る。


 「はぁっ、はぁっ、」
 交わす息づかいは、愛欲をさらにかき立て、

 「…ナナ、」

 やわらかく両手で、涙が伝う頬を包んで、薔は言葉にした。

 「愛しすぎると息って、止まりそうなんだな…」






 「ん…っ、んっ、ん、」
 わかるからこそ、ナナはその手に自分の手を重ね、

 「じゃあ何で止まんねぇのかって…、ふたりでいるからに決まってるよな…」

 彼はくちづけてきた。

 チュ――――…









 「…――――――んっ、ん…」

 甘くて、やさしくて、少し狂気の混じった、ディープキス。

 「……はっ、」

 絡める舌と舌、視線と視線が、流し込むから離れられない。
















 ――――――――…

 「…曲とマッチしてるよなぁ、俺のギター天才的、」
 リビングで、何本目かの缶ビールを片手に屡薇は改めてPV鑑賞をしておった。


 “ごしゅじんさま、おさけくさい、”
 とか思いながらも、豆は寄り添ってくれてます。




 「豆はどれが俺のギターだかわかる〜?わかんないと俺泣いちゃうよ〜?」
 「ワンッ(※わかんないけどなかないで)!」
 そんでもって、豆に絡んでいた屡薇は、

 「明後日から、解禁なんだ…、街頭でも流れるし、嬉しいな…」

 人差し指でそっと、その小さなあたまを撫でてから、

 スゥ――――…

 眠りに落ちた。








 “かぜひかないかなぁ?”
 困り顔で、豆はキョロキョロしてみると、

 “よし、ぼくがあっためよ♪”

 ちょこん

 屡薇の膝のうえで、眠りに就いたんだとさ。











 ……こけしちゃんの台詞と屡薇の台詞から、明後日は、何かが起こりそうな予感。















 …――There are likely to be ups and downs the day after tomorrow!

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