※※第149話:Make Love(&Effervesce).83
「HAHAHA〜!よろしくお願いしマース!」
陽気に高らかに、笑うハリー。
「まぁ、こいつが引き受けちまったんなら仕方ねぇな。」
落ち着き払った薔は、ナナの顔を立ててくれる模様だ。
「うわぁ、花子ちゃんにまめちゃん、楽しそうだね!」
「ワンッ♪×2」
ナナとわんこたちはウキウキ。
ちなみに、ナナがお腹ペコペコでしたので、ちゃっかり鼻おじさんをリビングで待たせたまま夕食を済ませた後でございます。
そんななか、
「おいおまえ、見てねぇで何か質問しろ。」
突然薔は彼女へと命じてきた。
「わたしが質問する役なんですかーっ!?」
「おまえしかいねぇだろ。」
びっくり仰天のナナでは、ございますが、
「OH〜、マサの娘サーン、旦那サンもこうおっしゃってますのでお願いシマース!」
「本人の前で旦那さんはやめてくださいよーっ!」
「俺は構わねぇぞ?」
ハリーも土下座して頼み込んだため(本人の前じゃなかったら旦那さんオッケーなんだな)、
「コホン、では、わたくし三咲 ナナが、質問させていただきます!」
真っ赤になって、けっこう乗り気で引き受けた。
大役を仰せつかったナナの、まず最初の質問は、
「しゅっ、間違えた…ご趣味は、何でございますか?」
かなり王道だった。
「読書デース!」
王道の質問には予め答えを用意してあったので、ハリーは即答。
ところが、
「おい、」
薔は堂々と確認してきたのだ。
「あんた読書が趣味じゃねぇだろ?」
「OH〜、さすがデース!」
「すごいですね!どうしてわかったんですか!?」
「見りゃわかる。」
ハリーとナナは感心ひとしきりのなか、彼は立派に諭し始めました。
「いいか?趣味が読書だなんて答えちまって、向こうも読書が趣味だったらどうすんだよ、大抵の奴は趣味が同じだと食いついてくんだぞ?たちまちボロが出ちまうだろ。」
と。
「な、なるホド〜!勉強になりマース!」
今回ばかりは真剣な鼻おじさんは、胡散臭さを封印し…てはおりませんが、持参したファンシーなメモ帳とペンを取り出し必死にメモを取る。
乙女たちは、たいそう胸キュンで、豆は花子にじゃれついております。
そんでもって、
「よくある質問ほど難易度高ぇんだ、趣味についてはこう答えとけ、」
薔はなんと、こんなアドバイスまでしてくれたのです!
「“エクストリームアイロニングです”ってな。」
…――――――これはまた随分と、マイナーなのがきたもんだ!
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