※※第91話:Make Love(&Bite).37







 そして、月曜日です!


 この日、とある人物にとある危険が迫っていた。






 「和〜湖〜、」

 登校し、教室へ向かおうとしていた演劇部の部長さんへ、ねっとりとした声がいくつも掛かったのです。


 恐る恐る、和湖部長が振り向くと、

 「ちょっとアンタ、どういうことよ、」

 廊下に、何人もの女子生徒(※たまに男子)が仁王立ちしていた。

 「何のことかしら〜、」
 笑ってごまかそうとする、部長さん。


 「土曜日うちらさぁ、例のホールに行ったんだけどさぁ、」
 しかし、集団はお構いなしに詰め寄ってきた。

 「1日中閉館してたんだけど!」







 「おかしいとは思ってたのよね、稽古は先々週で終わってたし、それにアンタ、」
 真ん中を陣取っている、果蘭は言いました。

 「なんで先週から、登下校ん時だけ、その金髪のウィッグ被ってんのよ!」




 ……ギクリ!

 とした和湖部長は、ウィッグを両手で押さえると、

 「だってこれ、あたしがジャンケンで勝ち取ったのよ!?」

 猛スピードで逃げ出した。



 「待ちなさいよ!つまりはそちら、薔さまがご使用なさったんでしょ!?」
 皆は、追いかける。

 「待つわけないでしょ!もうあたしが使用しちゃってるんだから、諦めなさーい!」

 部長さんは、必死。






 …そうか、あのときのウィッグは、和湖部長が手にしていたんだね。

















 ――――――――…

 こちらは平和な、1-5の教室でございます。

 「こけしちゃーん!土曜日は楽しかったね!」
 朝から元気いっぱいに、ナナはこけしちゃんの机へと駆け寄っていきました(スキップは?)。


 「あぁぁ、ナナちゃぁん、いいところにぃぃ、」
 土曜日の親友は激しかったんだろうな、ということで、にっこにこのこけしちゃんは、スクバを手にし言いました。

 「あのねぇ、ナナちゃぁんとねぇ、一緒に見たいものがあるのぉぉ。」













 ――――――――…

 保健室にて、朝から葛篭は鼻歌とか歌っちゃっておりました。

 「気軽に話せるひとって、やっぱりいいものね!」


 …今年のクリスマスは、一人で過ごさなくて良さそう!




 「そうだわ、後で1-5には、こっそりお礼に行かなきゃ。まずは醐留権先生に、ご挨拶してこようかしら、」

 ルンルンと葛篭先生は、白衣を翻しいったん職員室へと向かっていきましたとさ。







 「ベ〜ックシ!」
 朝から大きなくしゃみをした、ハリーは、

 「HAHAHA〜!風邪デスカネ〜?」

 高らかに、笑った。



 「ハリー、今鼻が吹っ飛びそうだったよ!?」
 そちらに驚いたナナ父と、
 「それはまた別の病ね。」
 落ち着いて味噌汁に、一味唐辛子を振り掛けるナナ母。


 朝ごはん中でしたか。







 さてさて、実った恋はこのまま、あたたかく見守ってゆくこととしまして、

 こけしちゃんがナナと、一緒に見たかったものとは一体何なのか?

 やっぱりBLなのか?


 は、次話へと持ち越すことにしましょう!













 …――A surely great thing!

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