Rainy Distress


この想いだけがめぐり巡って
あなたの姿 探しつづけた
指先ほどに触れられたなら
わたしは 跡形もなく消えてしまうでしょう


狭い籠に閉じ込められた
羽根を欠いた 憂いの鳥は
広い空を思い描いた
それは 絶望に似た憧れ

そして馬車は走り去った
わたしの願いを 無残に壊し
冷え切った空気のこの部屋には
ばらばらに 破り捨てた面影

悲しみより 生きる意味より
深い愛は行き場を失くし
この歌声が積もる頃には
風に舞う灰になって 太陽と散ろう


あなたのために 何ができる?
わたしのために 何もできずに
この窓を開けたら そこには
あなたのいない世界が見えた

この想いだけがめぐり巡って
あなたの姿 探しつづけた
指先ほどに触れられたなら
わたしは 跡形もなく消えてしまう

あぁ いつか生まれ変わって
巡り逢えたのなら…

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