Under the Moon


ここはとある地下室の中
私の手足は麻痺していた
目の前に横たわる脈の無い
愛しい人を眺めていた

変わらないもの 終わらないもの
そんなものがこの世にあるはずない
二人の輝きは日を追うごとに
色褪せてしまったのだから

あなたが月へ還る日には 私に手紙を下さい
私は小鳥のように
枯れ果てた唄をあなたに手向けよう


引き金引いたのはどちらか
分からない銃声が響いて
愛し合えばこそ殺し合いを
一時の戯れに感じた

愛撫するように 傷付けるように
お互いに想い過ぎていた
だから余計にお互いの心を
無視するようになっていった

あなたが月へ還る日には 私に手紙を下さい
薔薇よりも鮮やかな
枯れ果てた華をあなたに手向けよう


二人きりでも 一人ぼっちで
夜の底に気が滅入ってしまう
疲れてるなら今夜だけでも
悪夢に堕ちて逝きましょう


あなたが月へ還る日には 私に手紙を下さい
誰よりも 真っ直ぐな
枯れ果てた愛をあなたに手向けよう

私が海へ還る日には あなたへ手紙を送ろう
永遠の眠りの央
この胸にあなたの光を浮かべよう

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