※※第64話:Make Love(+Date!).18
愛は深いけど、
無重力!
それすなわち、
引きつけられるちから=∞(無限大)!
『Love is infinite!』
土曜日の、
朝です!
「んあ……?」
外が大分明るく、ナナはおもむろに目を覚ました。
「!?」
そして、すぐさま目を見開いた。
この日の朝、ナナは薔に腕枕をされた状態で眠っていたようで、彼はまだ眠っていたが、まさしくキスできそうな距離だったのだ。
(ぎゃあああっ!朝から心臓が限界なんですけど―――――――――っ!!)
…おーっ、ぉーっ…(※エコー)
とりあえず内面大絶叫した後、真っ赤でドッキドキのナナは、
(はわぁあ!)
本当に改めて、気がついた。
(このひと、まつげ長――――――い!)
とね。
そして彼女は、
…………はっ!
とした。
(もしやこちらは、まつげ触りたい放題なのでは!?)
うん、ナナさんよ、まつげじゃなくても触りたい放題なのだと思われるよ。
君の勇気さえ有れば、ね。
そろりそろり、手を伸ばしたナナは、ゆびさきで薔のまつげをそうっと下から触ってみた。
すると、
「ん…………」
少しだけぴくんとした彼は、やたら甘い声を漏らしたんです。
ぶわわぁっ
(かわいいぃ…!)
ついつい、にやけた、ナナ。
(いや、でもこちら、色っぽいですな!でもかわいいな!このふたつを合わせた言葉って、なんかないのかな?辞書引いたほうがいいのかな?あっ!でも、キレイも加えてほしいな!)
とか思いながらも、そのまま、まつげを触り続けていると、
ぱち
薔が、目を覚ました。
(あぎゃああ――――――――――っ!!)
びっくり仰天して手を引っ込めたナナは、ゆびが入らなくて良かった、と安堵もしております。
「……………、」
薔はぼーっと黙ったまんま、
ぐいっ
腕枕していたほうの手でナナのあたまを引き寄せ、
つん
と、彼女のまつげにゆびで触れたのですな。
…あわわわわわぁ!?
「何をなさってるんですかぁ!?」
「…おまえこそ、何してた?」
あいも変わらずツンツンされておりますので、否応なしにナナは真っ赤っか。
「すみません!薔のまつげが長かったもので…、って、くすぐったいんですけどぉ!」
「俺はそれで目ぇ覚ましたんだぞ?」
ナナを離すまいとする薔は、しばらくまつげやちょい他も触り続けていたのだが、
「なんだ?おまえの目は。すげぇ可愛いな。触ってもいいか?」
と、問いかけてきた。
…えええええええ!?
「ものすごく痛いと思われるのですが―――――――っ!」
「痛くねぇかもしんねーぞ?」
…………ええっ!?
そこはナナさんね、目に入れても痛くないほど何とか、ってね。
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