第二十手:抱き上げ














 ベッドのスプリングがかなり揺れて、ギシギシと音を立てた。


 「な…っ、何をっ…なさ…っ、……っんっあっっ、」
 もしやこれから挿入ではなく腕立て伏せをさせられるのではないかとふと考えながら、ナナは踏ん張る。
 今は肘を突かせてもらえているが、腕立て伏せをするよう命じられたら従うしかない。
 そもそも後ろから恥ずかしい場所はよく見えてしまっているため、腕立て伏せだとしても辱しめに変わりはなかった。


 「あんま腕ガクガクさせんなよ?」
 髪を撫でて言い聞かせたあと、薔はいきなり彼女の両脚を掴み高く持ち上げた。
 「ひゃあああああっ…っ!?」
 驚いたナナの乳房は卑猥に揺さぶられ、持ち上げられ開いた入り口に彼が当てがわれる。

 そして、

 ズプッッ――――――…!

 一気に奥まで挿入された。



 「あああっんっっ!」
 持ち上げられた両脚をしならせ、ナナはすぐさま絶頂を得る。
 彼の腕力は頼もしすぎた、イっている間にも容赦なく最奥まで突かれだす。

 「おまえの中から溢れてくるやつ……背中まで伝っててすげえやらしいな?」
 脚に艶かしくゆびを食い込ませて、薔は視線でも彼女を責めていた。
 体液でびしょ濡れになってゆく背中は、意地悪な言葉を与えられることでも芯までぞくぞく痺れる。
 恍惚が這い上がりくらくらするナナは、必死になってベッドに肘を突きシーツを乱した。

 彼に支えられている限りは無闇に倒れたりしないと、本能では覚っている。
 ただ恥辱的な体勢がどこか危なっかしく感じられて、興奮もますます高まった。


 「あっああ…っっ!」
 裸体をふるわせてナナは絶頂を得る。
 熱い汁が後ろ側をどんどん濡らしてゆく感覚も、絶えず迫り来た。
 「もっとこっちだろ?」
 跳ねた腰を強引に掴み寄せた薔は、激しく最奥へと突き当てる。
 いくら収縮しても彼はなめらかに深くへ挿れてくるから、気持ちがよすぎて困る。

 「ふあっ!?あっあっあっあ…あっあっああんっ!」
 立て続けに絶頂となったナナは臀部をぶるんと弾ませて、汗だくの乳房をゆさゆさと揺らした。
 白い柔肌はびちょびちょになり、敏感な部分は赤く熟れて彼の色に染まっている。

 クリトリスがものすごくじんじんしていると、潮が吹いて、猥りがわしい染みをたくさん広げていった。
 喘ぐナナは唾液もシーツに垂らして、彼を目一杯に感じている。

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