プリンよりも、甘く。
「ああっ!」
ナナは彼とソファに並んで一緒に食べていたパンプキンプリン(こちらのお話は秋設定でなにとぞ)を、べちゃっと服に落としてしまった。
高級なやつでわりと量は少なめで、とっても美味しくて勢いについてはあまり気にせず頬張っていた結果、こうなった。
とろとろの、オレンジ色をしたプリンはちょうど、胸のてっぺん辺りを湿らせている。
「もったいないですーっ!」
服もプリンも彼が買ってくれたので申し訳なくもなり、ナナはちょっと泣きそうになった。
「俺のを食っていいから、とりあえずじっとしてろ。」
なだめるようにあたまをそっと撫でると、薔は傍らにあったティッシュで彼女がこぼしてしまったパンプキンプリンを拭き取ろうとした。
ナナは彼の優しさや頼もしさに、胸がキュンキュンしてしまっている。
この、ただラブラブしているだけのような場面にて、
「……っんっ、あん…っ、」
今まさにキュンキュンしている胸を拭かれた彼女は、思わずビクリと反応してエッチな声を上げてしまった。
「………………。」
丁寧に拭いてあげようとしていた薔の手が止まる。
今のでかなり触発された彼はもはや、パンプキンプリンどころではなくなった。
「あ…っ、あの…っ、すみませ…っ、」
自分でも驚いたナナは慌てて謝るが、声に甘ったるさを隠しきれていない。
「謝る必要はねぇだろ。」
直ちに襲いたくて仕方ない薔はそれでも、パンプキンプリンを再び拭き取ってあげようとした。
「あ…っ!?や…っ、あっん…っ、」
ナナは彼の手の動きに感じすぎて、抑えたくても自然とエッチな声が出てしまう。
ただ、こぼしたプリンを拭かれているだけなのに、乳首の辺りがじんじんした。
「……おまえ、いい加減にしろよ?」
とうとう、我慢ができなくなった薔は途中でティッシュをテーブルの上へ放り、彼女をソファのうえへと押し倒した。
「何なんだよ、そのエロい反応は……」
ナナも、美味しく味わっていたにも拘わらず、パンプキンプリンどころではなくなる。
彼の仕掛けてくれるエッチなことを、存分に味わいたくなる。
「そんなに敏感になってんなら、もっと敏感にしてやる、」
薔はこぼれた残りのプリンを、舐めて拭き取り始めた。
「あっ…あっあっ、ん…っ、」
服のうえからでも舐められると余計に感じて、ナナの悩ましいふるえは止められない。
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