甘いのはチョコレート?







 「はあっ、あ…っ、あん…っ、」

 ズッ…ズチュッ…

 性器は性器と蕩けそうなほどに濡れてぶつかりあっている。



 ギシッ…ギシッ…

 軋みつづけるベッドのうえ、見つめあったふたりはくちびるを寄せあい、

 「ん……っ、」

 激しく重ねた。




 チョコレートの味がする、ディープキス。
 交わせば甘いのは常だ、酔いしれ舌を絡める。


 パンッ…パンッ…

 「んんん…っふ、ん…っ、」

 動きもより一層激しさを増し、ナナと薔はつよく抱きあうと、

 「んんんんんっっ!」
 「……っ!」

 ほぼ同時に、絶頂を得た。





 「はぁ…っ、」

 くちびるが離され、唾液が糸を引くなかで熱い精液は子宮目掛けて注ぎ込まれ、

 「まだまだ止まんねぇから…どこまでもついて来いよ?」

 彼女の頬を流れた悦びの涙をゆびで拭うと、薔は最奥へと一気に突き立てる。




 「ああう…っ、」
 ナナは彼の腕を掴んで、弓なりに躰を反らす。


 溢れだしてくる、ふたりぶんが混ざりあって。
 繋がれば、どこもかしこも卑猥で、激しく揺さぶされ、どこもかしこも甘く狂おしく融かされてゆくのだった。














 ――――――――…

 「ところでわたしは“よばい”とやらは、成功したんですか!?」
 抜いていざシャワー!というときに、ナナは率直に尋ねちゃった。


 「…何なら俺が手本見せてやろうか?」
 「えっ!?いいんですか!?」

 そして自ら、喜び勇んで罠に嵌まりに……








 …――いちばんに、甘いのは、

 もちろん――――――…















  …――That's your love.

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