イジワル症候群


「は、恥ずかしいよ…………」
「何?聞こえないけど」
 ここは彼の部屋。あたしはメイド服を着せられている。
 でもこの服、パンツが見えそう…………。
「ねぇ、奏、着替えていい?」
 あたしは、もじもじしながら聞いた。
「ダメ」
 奏は嬉しそう。
「今更恥ずかしがって、何?」
 イジワルに聞いてくる。
「だっ、て…………」
 あたしが一所懸命にスカートを伸ばしてパンツを隠していると、奏がその手を掴んだ。
「いつも見せてんじゃん」
 見下ろしてくる。
 あたしはその瞳に、いつもキュンとしてしまう。
「愛さぁ、そんなんしたってどうせ」
「キャ…………!」
 ベッドに押し倒された。
「こうなるんだから」
 クスクスと笑いながら、奏があたしのパンツを脱がす。
「ほら」
 恥ずかしいトコロが、丸見え……………。
「やめて……………」
 あたしは震えながら言った。
「何?聞こえない」
 冷たく言い放つと、奏はあたしの股を開いたのだ。
「本当は欲しいんだろ?」
 その言葉のあと、
 ズプ――――…
 奏はあたしのヴァギナに、バイブレーターを突き立てた。
 いきなりだから、痛くて冷たい。
「ひゃっ……………!」
 あたしがか細く声を上げると、スイッチが入れられた。
「ああああっ………!」
 そんなに強くない振動でも、かなり感じてしまう。
「奏っ………!やめてぇっ……………!」
 あたしはカオを覆った。
「おい」
 覆っていた手が、はがされる。
「エロいカオが、見えない」
 奏に見下ろされて、あたし、達しそう。
「んっ…………んっ…………」
 あたしが必死にイこうとしていたら、いきなりバイブが抜かれた。
「何、一人でイこうとしてんの?」
 もうちょっとだったのに――――――。
 寸止めされて、あたしはヒクヒクしている。
「んんっ……………」
 奏のイジワル。
「ねぇ、イかせて……………」
 涙声になりなから、あたしは懇願した。
「は?聞こえない」
 またしても、一蹴。
「奏…………あたし、イキたい…………」
 掠れた声が出る。
「じゃあ、どうして欲しいの?」
 あたしの上で、奏は楽しそうで。
「また、挿れて…………」
「それじゃ、わからない」
 皮肉たっぷりの笑顔。
 やっぱり、キュンキュンしちゃう。
「あたしのココに、奏の、挿れて…………」
 あたしはソコを広げる。
「お願い……………」
 もう、どうなってもイイ。
「愛は本当に、だらしないな」
 あたしの脚が持ち上がる。
「こんなに濡れて」
 グチュ――――…
 指が、挿入された。
「あっ…………んっ…………」
 グチュグチュと、中をかき回す。
「ぁ…………はっ…………奏っ、もっとぉ…………」
 あたしは甘い声を出した。
「誰にねだってんだよ?」
 グヂュッ――――…
 指が、深いトコロに―――――。
「あああんっ…………!」
 キモチイイ痛みが、あたしを襲う。
「ほら、もっと声出せよ」
 指は増やされ、激しく乱された。
「あっ、あっ、あっ……………ああっ!」
 あたしは指を咥え、喘いだ。
「奏っ…………イッちゃうっ…………!」
 あたし、もう限界。
「お前、もうイクの?」
 呆れたような声が聞こえたけど、あたしは我慢できなかった。
「あんっ……………あっ…………あああああっ………………!」
 ビクンとカラダが波打つ。
 あたし、潮を吹いちゃった―――――。
「愛さぁ、早すぎ」
 愛はそう言うと、あたしのメイド服を脱がしていった。
「奏…………?」
 あたしが戸惑っていると、
「まだ、イケるだろ?」
 露わになった乳房を掴む。
「あっ……………!」
 あたしは思わず声を上げる。


 何だかいつも彼のペースだけど、あたし、奏が大好きなの。
 時々見せる優しい笑顔に、感じてしまう。
 どれだけイジメられても、あたし構わないから。
 どうかずっとそばにおいてね。
 そう願ったら小さな、涙がポロリとこぼれ落ちた。




  Crazy about You………

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