淫靡の共有2












 ヴヴヴヴヴヴッ――――…

 まだ明るい部屋に、猥りがわしくバイブの振動音が響く。
「あっ…あっ、あっあっあっ…あっはっあっんんっ」
 その無機質なくせにねちこい音に乗り、私の嬌声もひっきりなしに響いていた。
 最近では玩具を使われることの快感に目覚めてしまった私は、振動音を耳にしただけで興奮するようになった。

 今日は朝からずっと、ふたりに玩ばれている、私の裸体はどこまでも淫れる。
 ベッドのうえには体液の染みが広がり、艶かしい肌には汗が筋を引いて伝い落ちていた。




 グチッ…ヴチュヴチュッ…

「あっ…あああああ――――――っっ!」
 膣内をグリグリとバイブで引っ掻き回され、私は達してしまう。
 もう何度達したのか、よく覚えていない、絶え間なく迫り来る気持ちよさに頭のなかはくらくらして時間の感覚も麻痺していた。

「またイっちゃったね、これで何度目だっけ?覚えてられる余裕なんてないかな?」
 後ろから私の躰を抱きしめて、乳房を揉みしだく夜の彼――こと兄のほうは、耳を舐めてくすくすと笑う。
「……っんっあっ、はっ…あっあっ、あっんっ」
 乳首を摘まんでこねくり回され、私はビクンッと腰を跳ねさせる。

「ここで手ぇ離したらたぶん抜けちまうよな?」
 玩具を持って動かしていた昼の彼――こと弟のほうは、バイブから不意に手を離した。
「あっん…っあっ、ああ…っ」
 ヌルヌルに蕩けたヴァギナは収縮して、ズルンと玩具が抜ける。
「あーあ、大好きなくせに自分で抜いてやんの」
 昼の彼は抜けたバイブを再び手にすると、振動を続けているそれでクリトリスを撫で上げた。
「ひ…っ!?あ…っやあっ」
 膨れ上がったクリトリスが細やかにぶるぶると揺さぶられ、私はつまさきまでふるわせる。

「ほんとは嫌じゃないくせに」
 乳房にゆびを食い込ませて、夜の彼は何度も首筋にキスをした。
 私の劣情はふたりに見透かされている、ほとんど休みなく全身を差し出す毎日に、支配され溺れてゆくばかりだった。


「あっああっんっ…っあっ、はあっあっあんっ…っ」
 夜の彼もクリトリスに片手を伸ばし、バイブと一緒にその部位を弄くる。
 昼の彼は玩具でラビアを愛撫しながら、膣口に吸いつき蜜を味わう。

 ヌチヌチッ…ジュッ、ジュプッ…グチュッッヌチャッ――…

 ゆびとバイブにとろとろの愛液が絡みつき、淫音を響かせた。
 こんなふうにされていると、私がふたりの玩具になっているような気分だった。
 淫乱な愛玩、ほんとうに、一番の玩具は私自身なのかもしれない。

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