ユビサキ


 触れないで。
 あたしのカラダには、あなた以外触れないで。


 あなたの指は、魔法のようね。そして薔薇の、棘のよう。
 あなたに触れられたら、あたし、とろけそうになっちゃうの。

 「ん……………」
 冷たいカラダが、あなたの指を求めている。
 「ねぇ、もっと………」
 ベッドのうえで、じゃれあう二人。
 「ココ、冷たいよ……」
 彼が、あたしの胸を撫でた。
 「やだ、熱くシて………」
 あたしはぎゅっと抱きつく。
 「しょうがないなぁ」
 彼が笑いながら、胸を掴んだ。そのままゆっくりと、揉んでゆく。
 「あっ…………ぁぁ………」
 あたしはうっとりと目を閉じた。
 「えっちな顔、してるよ…………」
 チュ――――…
 そう言われ、唇にキス。
 「ん…………」
 唇は首筋から胸元へ、這ってゆく。
 「やぁん………」
 乳首を吸われて、感じてしまった。
 「もっと熱く、シてあげるね…………」
 彼はあたしの乳首を摘むと、激しくこねくり回した。
 ギュッギュッ―――…
 「あっ………はぁん………」
 赤みを帯びて、充血してゆくあたしの乳首。
 「あん………ダメっ…………イッちゃうよぉ……………」
 ビクン―――――…
 すぐに達してしまった。
 「早いね………でも、まだまだだよ…………」
 あたしは股を開かれて、ベッドの隅に追いやられた。
 「はっ………はぁ………んっ…………待ってぇ…………」
 あたしまだ、呼吸が――――、
 グチュ――――…
 容赦なく突いてくる、しなやかな指先。
 「あぁんっ…………!」
 ヴァギナが、熱い。彼の指が、キモチイイ部分を攻め立てる。
 グヂュグヂュ―――…
 かき乱されて、カラダがせり上がってゆく。
 「ヤダ………!キモチイイ………あぁん…………」
 あたしは泣きながら、掠れた声を上げた。
 「もっと、なかに、入れてあげる…………」
 グッ―――――…
 「あぁぁぁぁあっ!」
 指が、すごい奥に当たってる。
 「あっ………ひぁっ…………やぁぁぁあっ………!」
 無意識のうちに、腰を振っていた。
 「やらしいね…………キモチイイんだ………」
 グチュグチュ―――…
 まとわりつく蜜。
 「あふっ………ぁぁぁ………!あっ、ああっ…………!」
 高い声が、自分でも驚くほど、淫ら。
 「ほら………イッて…………」
 彼が指を増やした。あたしはシーツを、握りしめる。
 「イクっ…………!あああっ…………あんんんっ…………!」
 再びあたしは達した。
 「指だけで、二回もイッたよ…………」
 彼が嬉しそう。
 「んあっ…………ねっ…………今度はあたしに、ヤらせて…………」
 あたしは体位を変えると、彼の雄にしゃぶりついた。
 「あっ……………!」
 まだ挿れてなかったから、すごく硬い。
 ジュルジュル―――…
 あたしは激しく吸い上げる。
 「あっ…………イイね…………」
 彼が、あたしの頭を撫でた。指が髪を、乱してゆく。
 あたしは夢中で、吸い上げた。
 「あぁっ………!そんなにシたら、出るよ…………」
 囁くように、彼が言う。
 あたしは口いっぱいに含んで、ちからを込めて吸った。
 「あああああっ…………!」
 ビュッ―――――…
 彼が、あたしのカオに放った。
 口の端から、精液が流れ落ちる。
 「ねぇ、もっと………」
 彼があたしに、覆い被さってきた。あたしは目を閉じる。

 ギシギシと軋むベッドのうえ。
 絡み合うのは、濡れたカラダと伸ばした舌先。
 あたしは喘ぎながら、あなたにしがみつく。
 このまま溶けて、ひとつになってしまっても構わないのに―――…
 ふと、そう思った。

 あたしが気を失うまで、激しく攻め立ててね。
 声を絞り出すように、鳴きつづけるあたしを愛でて壊して。




  Love Me…………

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