ハサミで愛して


 ハサミのような愛で、わたしを切り裂いて――――――。

 見て。
 この、醜いわたしを。
 あなたをわたしだけのモノにしたがる、欲張りなわたしを。
 雨が奏でる音を塞ぎ、わたしたちは抱き合う。雨に負けないくらい、肌を濡らすために。
 「ねぇ…………」
 まだ服は纏ったまま、ディープなキスを交わしていた。
 「あなたって、ハサミみたい…………」
 吐息を漏らしながら、わたしは囁く。
 「どうして?」
 彼がキスをしながら問う。
 「だって、いつもわたしのコト、切り刻むように愛してくれるでしょ?」
 わたしはその頬を撫で、瞳を見つめてみた。
 「…………そうかもしれない」
 彼は納得したようだ。
 「じゃあ、本当にハサミになっちゃおうか?」
 そう微笑むと、彼はわたしから離れ、机の引き出しからハサミを取り出した。
 「これで、切り刻んであげる…………」
 妖しくハサミが光った。
 彼はまずわたしのスカートのサイドを、下着が見えるまで切り裂いた。脚が露わになったので、大きく開くとわたしは座りこむ。
 「すごく、えろいね…………」
 彼はわたしの股の間にしゃがみ、胸のあたりのシャツを丸く切り取った。ブラを付けていなかったわたしの、乳首まで露わになる。
 「感じてるんだ………」
 指で乳首をつつかれ、わたしは感じた。
 「あっ……………」
 彼はわたしを抱き寄せると、乳首にキスをした。そして裂かれたスカートをまくり上げ、パンツの中に手を忍ばせる。
 「はうっ…………」
 秘肉を揉まれ、ゾクゾクした。指は膣を弄り、濡れたその中に挿入される。
 「ひゃあっ………!っああ!」
 指は増やされ、膣を広げていった。
 クチュクチュ
 聞こえるように、わたしの悦びの音がする。
 「んんんっ……ふっ、あ…………ぃやあっん……………」
 甘い声が漏れるので、彼も感じているようだった。服の上からもわかるほど、勃起している。
 「っん………」
 彼はわたしの胸を舐めながら、下腹部を慣らしていった。
 「スゴイ…………ぐしょぐしょだね…………」
 そう囁かれ、わたしは更に濡れてしまう。太ももにまで、とろりとした液体が流れてきた。
 「だってっ、すごっ………あぁ!感じてるの……………」
 彼の頭を胸に押し付ける。すると、
 チュプッ――――…
 乳首に、吸い付かれてしまった。
 「やあああっ………!ねっ、そんなっ………ダメぇ………」
 わたしはビクンと震え、股を更に広げた。チュウチュウと吸われ、カラダが激震する。
 「あふっ…………ああ!あっ、やっ、ああっ………あ、あっ………あんんんんっ……………」
 次々と、甘い喘ぎ声が漏れてゆく。ツッ――――、と、唾液さえも垂れる。
 ジュプジュプッ
 下半身は、既に限界に達していた。指を奥深く挿れられ、快感が波打つ。
 「あんっ………あっ、あうぅ……あっ、あっ、あっ…………ダメっ、イキそうっ…………」
 わたしは仰け反った。突き出した乳房に、彼が容赦なく吸い付く。
 チュパッ…………
 唇を離したり、激しく吸い付いたり。それを繰り返され、舌で乳首は転がされる。
 「あっ…………!イクぅっ……………あああああああっ……………!」
 わたしは達した。

 その後わたしはハサミで、彼の股間辺りの服を丸く切り取った。勃ったアソコからは精液が漏れ、大きくなっている。
 ソレを口に含むと、わたしはゆっくりと吸い上げた。
 ジュルジュル――――…
 溢れ出る精液を、飲み込んでゆく。
 彼は嬉しそうに喘ぎ、わたしのカオへと射精した。

 互いに濡れながら、淫らな夜に溺れてゆく―――。
 そのハサミで、何もかもを切り裂いて。
 ハダカのわたしをどうか、骨になるまでしゃぶってね。
 濡れた唇でそっと、その耳に噛みついた。




  Scissors―――…

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