ベッドの上で


 叫ぶ。
 声は届かない。
 一体どうして、こんなことになってしまったのだろう?
 それはきっと、あたしがあなたを愛しすぎているから。あなただけのものになりたいと、祈りつづけたから。
 その願いが神様に、きっと、届いたのだろう。

 縛られたベッドの上、あたしは犯され続ける。熱を帯びたカラダは、冷めることを知らない。
 今彼はあたしにまたがり、乳房から乳首にかけてを甘噛みしていた。
 「やぁっ………!っつっ…………!」
 痛みに顔をしかめる。手首には縄が食い込み、痣を広げていく。
 「痛いの?」
 そう聞かれて、あたしは戸惑った。確かに痛い。しかし、止めてほしくはない。
 「っん………、大丈夫………」
 かろうじて、そう答えた。
 「良かった………」
 彼は微笑み、あたしにキスをする。
 「ん……………」
 ざらりと舌が入り込む感覚が、理性を麻痺させてゆく。いや、もう既に、理性など消えてしまっていたか。
 絡み合う音を立て、ディープなキスを交わす。

 唇から離れると、彼は言った。
 「壊していい?」
 と。
 返事を待たずに、あたしの股を広げる。
 「濡れてるね……」
 指が秘肉に触れる。
 「ひゃあぁっ…………!」
 思わず声を上げた。
 彼はグチュグチュといやらしい音を立て、あたしのなかをかき乱した。
 「あぁぁっ……、いやぁぁあっ…………!」
 痛みと快感に、叫び続ける。
 指をゆっくりと抜くと、彼は指にまとわりついた白い液を舐めた。その姿が優美で、あたしは見とれてしまう。
 「どうしてほしいか、言えよ」
 急に命令口調になり、低い声で彼が言った。
 「欲しいんだろ?」
 乳首を摘み、こねくり回す。
 「ぃやっ………!あぅあぁ…………」
 自然と涙があふれる。しかし彼は、乳首に爪を立てた。
 「あぁぁっ………!」
 あたしは叫び、朦朧とする意識のなか、途切れ途切れに言った。
 「っん……、挿れ、てっ………あぁ………、くだ、さいっ………!」
 「どこに何を?」
 意地悪に彼が問う。
 あたしは彼を満足させることに、必死だった。
 「あたし、の……ココ………、に、その、っあっ………!ココに………、硬い、ソレ……挿れて……………」
 泣きながら懇願する。
 彼は嬉しそうに笑うと、胸を揉みながら言った。
 「だらしないココに、欲しいんだな?」
 あたしはコクコクと頷き、ねだるように言う。
 「そうっ………早く、挿れて…………」
 もはや限界だった。
 「いい子だ…………」
 彼は囁くと、硬く屹立したソレをあたしのなかにねじ込んだ。
 「ぁああぁぁぁぁぁっ…………!!」
 悲痛な声が漏れる。
 ゆっくりと腰が振られると、奥深くを突かれ喘いだ。
 「ふっ………ん………あっ………あぁ……」
 腰使いは次第に激しくなり、振られるたびにベッドがギシギシと軋んだ。そして、ゆらゆらと乳房も揺れる。
 「ああぁっ……んっ……くぅっ…………!」
 押し寄せる快感が、絶頂の波を連れてくる。
 グッとちからを込められ、あたしは耐えきれず達した。
 「あああうっ………!」
 びくんとカラダがうねる。秘所は自分でもわかるほど、濡れていた。
 しかし、彼は攻めることを止めない。
 「ゃあっ………もっ………、だ、めぇっ………」
 喘ぎ続けるあたしのカラダは、一晩中犯され続けた。

 朝がきて、濡れたカラダを照らす。胸元には噛まれた痣ができ、シーツは乱れきっていた。所々に、濁った液体が乾いてこびりつく。
 しかし、今夜もまた快楽は訪れる。
 縛られたあたしは、深く、瞳を閉じた。
 おやすみなさい―――――。
 もう一度、性を刻むそのときまで。




   Good Night………

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