※※第360話:Make Love(&Intercrural sex).219
「あっあっ…あっ、は…っ、」
ガクガクとふるえていたナナはソファに押し倒され、思い切り脚を開かれる。
「もう、我慢できねぇな……」
彼女を焦らすことは自分も焦れることだった行為で、息を乱した薔はスムーズに一気に挿入した。
ズプッッ――――――…!
「あああああっ…っ!」
最奥に突き当てられると同時に、ナナは絶頂を得る。
「イってる顔もよく見せな?」
顎を掴んで向き合わせた薔は初っぱなから動きを激しくした。
「はああっっ…あっっ!」
またしても絶頂となったナナはくちびるにゆびを当てられ、少し、咥えさせられる。
見惚れていたゆびで躰を愛撫され、そのゆびを、口に咥えているだなんて、嬉しくて堪らない。
「咬みたくて見つめてたのとは、違うよな?おまえの場合……」
悪戯っぽく笑った薔はゆびを咥えさせたくちびるにくちびるを寄せて、吹き掛け、なめらかにゆびを抜いた。
ゆびさきからは、とろりとした唾液が細く糸を引いて煌めく。
ゆびに見惚れていたことに気づいていたとは。
「俺の指に……何を望んでた?」
濡れたくちびるを愛撫して、彼は確かめた。
意地悪な笑みを浮かべている妖美な表情に、ナナはすっかり魅了されてしまう。
望んでいたことは、わからなくて、ただ彼のゆびが美しいから視線を奪われただけで、でもたくさんそのゆびで触れてもらえたからナナは歓喜に満ちていて、泣きそうになりながら彼を見上げた。
「ナナに触れてなかったら……見失う程価値のねえ指だぞ?」
ゆびは繊細な動きで、顎から首筋へと這ってゆく。
ピストンは相変わらず激しい。
ナナが見惚れたのはスマホに触れていたときだったので、首を横に振ろうとした。
顎を掴んだ薔はそれを制止させた。
「ばかだな、俺から離れるなって意味だよ……」
奥を突き上げた彼はくちびるを奪う。
触れていなかったら、自分で自分の価値を見失ってしまうということだ。
彼の内面には非常に危険で儚くて不安定で脆い部分があり、ナナもそれを知っている、離れるなという意味なら全力で従いたいし、従うしか方法はなかった。
「んっっ!」
キスを貪るナナは、絶頂を得る。
「……っ!」
彼女の手に手を重ね、ソファへ押さえつけた薔も絶頂を得た。
奥深く目掛けて、射精をした。
欲しがっていた熱に体内が充たされ、ナナはもっと激しいのでおかしくして欲しくなる。
収まりきらず溢れてくる白濁を、何度でも、子宮まで味わいたくなる。
「……っあ……」
微かにくちびるを放し、薔は甘い声を上げた。
彼女の中が搾り取るから、我慢できなかったのかもしれない。
抜かずに、ソファの上でまだまだ重なりあっていたくて、ふたりはきつく手を重ねた。
…――My finger wants to touch you.
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