※※第358話:Make Love(&Sex aid).52







 奥のうんと深いところに当たって、気持ちがよすぎた。

 「あっあっあっあっ、あっあっあっはっあんっっ!」
 絶頂を得たナナはつまさきを伸ばし、彼のシャツにゆびを立てる。
 「気持ちいいよ、ナナ……」
 耳もとにキスをして、薔は吹き掛け、何度も最奥を責めた。
 彼に気持ちいいと言ってもらえると嬉しくて、ナナの中はますますきつくなる。


 彼は突きながらクリクリと乳首をこね、胸を揉みしだいた。
 リップ音で聴覚をも愛撫してくる。

 「あんっ…あああっっ!」
 ふるえたナナはまたしても絶頂を得た。
 修学旅行で彼とこういうことができないのは拷問だけれど、生まれてはじめての経験で、正直拷問になるかは彼にしかわからない。
 行きたくない、とは言わずにいた、行きたくないわけではなくてこっそりエッチはして欲しいだけだったから。




 「ただの悪魔に成り下がれたらどんなに楽か知ってるか?」
 不意に、薔は囁きかけた。
 悪魔なら命を奪う存在のはずが、彼の命は彼女が繋いでいる。
 鎖で繋いだまま好きなように翻弄することができる。
 でも彼はそんな意味の皮肉を言っているわけではなかった。


 「ずっと一緒にいる事も容易く叶うのに……」
 ゆびが優しく頬を伝う。
 それだけが叶わないから、薔は狂いそうになる。
 ただの悪魔に成り下がれていたなら、明確な言葉できっと彼女を傷つけて不本意な永遠を望んでしまうだろう。


 乱れた吐息が耳を撫でて、ナナは我慢がならなくなる。
 彼もすごく感じているのは、痛いくらいによくわかっていた。


 「あああ――――――…っっ!」
 絶頂を得ると、跳ねた片方の脚が肩を滑り落ちそうになり、薔が掴んで留めた。
 妖美な視線を投げ掛けた彼は強引にくちびるを奪う。


 「っんっ、ん…っんっん…っ、」
 舌を絡めて陶酔するナナは激しく突き上げられ、乳房を揺らした。
 体液は垂れて制服に染みを作り、床にも淫猥な水溜まりを作る。
 キスも激しくて、体内を恍惚が這い上がる。


 「んんんっっ!」
 ナナは絶頂を掴み、激情できつく中を収縮させた。
 「……っ!」
 ほぼ同時に薔も射精をして、彼女が欲しがっているものを勢いよく注ぎ入れた。


 中が、彼の鼓動で充たされている。

 「は…っ、あ…っ、」
 くちびるが僅かに放れても、まだまだ欲しくて仕方ないナナは甘えるみたいに腰を擦りつけた。
 「何だよ……積極的だな……」
 嬉しそうに笑うと、薔は抜かずに攪拌させていった。

 また、濃密にキスを交わしながら。
 繋がったまま騎乗位にして、ナナが夢中になって腰を振ったりもしながら、行為に耽った。














  …――I'm ugly than the devil.

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