※第37話:Game(from Back).31





 高ぶるナナは起き上がると、薔に抱きついた。


 「…ほしいのか?」

 その乱れた髪を整えるように撫でて、薔が囁きかける。


 ナナは黙っていたが、コクンと頷く。



 クスッと、薔は笑って、

 「淫乱、と言ってやりてーとこだが、かわいいよ。」

 そう言ったのでした。




 スッ――――…

 でも彼は、下、履いちゃったんです。


 んでもって、

 タンッ――…

 抱きついていたナナを、またしても窓に押し当てた。


 ちゅうっ

 そのまま、首もとにつよく吸いついたので、キスマークがひとつ、つきました。


 「このままだと、オーラルだかんな、」
 薔は両手を、なめらかにナナの頭から顔へと滑らせて、


 「つづきは、今夜だ。」


 耳もとで、吐息とともにふっと囁いたのでした。




 「ふぅ…っ、」
 耳がくすぐった過ぎて、ナナはかなりビクッとしてしまい、

 「片付けた後のご褒美も、悪くねぇだろ?」

 耳もとで、薔はつづけます。


 「おぉ……っ!?」

 お預け=ご褒美、かな?



 なんだかドキドキしまくっているナナは、

 ちゅう

 またまた、鎖骨のあたりにもキスマークをつけられた。

 「んあぁ……」
 ビクビクしているうちに、幾つかつけられちゃいました。



 そのあとは、抱きかかえられて、

 「寝るぞ。」

 寝室に連れて行こうとされております。



 「あの、ちゃんと服着て、寝てくださいよぉ?」
 「んなモン、おまえが何とかしろ。」

 …………えええ!?

 真っ赤でふるえるナナですが、結局、上半身に薔はなにも着ないまま、彼女とベッドに入っちゃいました。



 すでに時刻は、朝方4時をまわっていた。




 いつもによって、薔はナナに抱きついて眠ったので、とてもじゃないが、寝れたものではない、ナナさんでした。



 しかも、今夜もきっと、眠らせてもらえないんだよ。

 まぁ、よくよく考えてみると夏休みだし、いっか。






  Expectation which asks a prize!!

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