※※第31話:Make Love!.2






 つぎの日。

 日曜日、です。


 なぜ日曜日が、土曜日のお話にくっついているのかと言うと、日曜日は、ただラブラブしていたからです。

 そりゃまぁ、ラブラブでも、ちゃんと一話書けよというお話かもですが、そろそろ学校へと話を戻さないと、こけしちゃんに会えませんので。





 日曜日は、朝早くにナナが叩き起こされ(?)、一緒に花子の散歩に行ったりしました。

 あとはまぁ、まったりと朝食だかナナが食べて、リビングで、こないだあんま観れなかったゴルゴンゾーラさんを見たりしました。

 キスも、もちろんしました。



 んで、月曜日からは学校なんで、ナナを薔がちゃんと自宅まで送っていったんです。

 帰りには増えていた荷物は、すべて薔が持っていた。






 ナナ宅のまえに着いて。

 「わぁ!あの、ほんとうに色々と、ありがとうございます!」

 頬を赤くして礼を述べたナナの、

 ちゅっ

 髪をかきあげて、おでこにそっとキスをすると、

 「それはこっちだ、ありがとな。」

 かなり真剣な表情で、薔が言ったので、ナナは果てしなくドキンとした。



 「離れたくねーが、そばにいるだけがすべてでも、ねぇしな、」

 そして彼女のくちびるをゆびさきで撫でると、

 「明日、な。」

 眩しく微笑んで、薔は立派に歩いていったのでした。






 なんだかくるしくなってしまって、ナナは荷物を抱えて家に飛び込んだ。


 その夜のメニューは、なんと白米だった。
 ナナがお泊まりしている間に、母は炊飯器を買っていた。

 父は白米がいたく気に入った様子で饒舌だったが、娘のお泊まりについてはいっさい触れなかった。

 ナナは、

 (やっぱり、お母さんてスゴイよ!)

 やたら感動していた。








 同じ夜。
 とある、豪邸にて。

 「あら、あなたが景色の写真を眺めるだなんて、珍しい。」

 食後の紅茶をいれた妻は、ソファに座って食い入るように写真を眺めている夫へと声をかけた。

 「有名モデルしか、撮らないんじゃなかったの?」
 そして妻は、クスッと笑って写真をうしろから覗き込む。

 「あ、これ、中央公園ね?おおきな噴水が有名だけど、これを撮ったの?」

 この質問に、

 「ちがうんだよ、」

 夫ははじめて、口を開いた。


 「え?」
 キョトンとする妻に、

 「よーく、見てごらん、隠れて撮ったんだけど、ここにカップルが、写ってるだろう?」

 穏やかに夫が言うと、

 「どれどれ、」

 妻はその写真を手にとって、まじまじと眺めた。



 「あら、ほんとう!遠くからでも、この男の子、ものすごくキレイねぇ!」

 気づいてから、はしゃぐ妻に、

 「その子、」

 夫は言った。




 「むかし、モデルやってたんだよ。」





 「え?どのくらい、むかしに?」
 尋ねる妻へ、

 「10年、まえまでかな?キッズモデルで、めちゃくちゃかわいいから、人気があったんだ。」

 こう言った夫は、ゆっくりと立ち上がる。

 「そうよね、これだけ、美形なら!」

 妻は、写真を夫の手に返した。



 「一度撮らせてもらって、ずっと、忘れなかった。突然姿を消したから、死んだのかとも、思ってた。」


 返された写真は、翳された。




 「やっと、見つけたよ。」









 これは新たなるハプニングだかラブロマンスだかの、はじまりに過ぎなかったのかもしれない。








 New episode will start …Soon!!!!!!

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