※第19話:Game(&Inside).17
「はぁっ………はあっ…………あ……………」
火照るナナは、深く肩で息をしていた。
「お前はよく濡れて、よくゆるむんだな。」
そんな彼女から、薔はゆっくりとゆびを抜く。
「エロい女で、よかったな。」
と、言った彼は、
ナナのしたで、さっきまで彼女に入れていたゆびを、
舐めた。
「うわぁあ!ちょっと、そんなの舐めないでくださいよぉ!」
「あ?」
恥ずかしさのあまり、ナナは叫ぶ。
「お前も舐めるか?」
……えぇえっ!?
「悪くはねぇぞ?」
ぎゃあ―――――――――っ!
「いいいいいや、それより、あの!」
「なんだ?」
ナナは顔真っ赤で、告げました。
「なんか、ものすごく痛いとか血がでるって聞いてましたけど、そうでもないんですね!」
と。
「あぁ、相手が俺だからな。」
…………………はい?
「それに、血を流すのは俺だけでいーだろ?」
…はいぃぃい!?
「あああああと、もうこれ、ほどいてください!」
「おい、」
…………………は!
「引っ張んなよ、また絞まるじゃねーか。」
うわぁぁあーっ!
はい、こんなことしていたふたりですが、きちんとネクタイは解かれました。
「お前今日は、泊まってけ。」
「ぇぇぇぇえっ!?」
上半身ハダカの薔と、Tシャツ一枚のナナの会話。
「そんなことしたら、からだがいくつあっても足りません!」
「ならお前、どうやって帰んだ?」
…………………え?
「制服、乾いてねーぞ?」
「あーっ!そうでしたぁ!」
「別に期待すんな。とりあえず今夜は、襲わねーよ。」
じゃあ、いつ襲うんですかぁ――――――っ!?
しかし、この夜、ふたりはとてもプラトニックな眠りに就いた。
ただ、寄り添って眠った。
しばらく眠れずにいたナナは、愛しいひとの寝顔を、こころ穏やかに見つめていた。
同じ夜。
ろうそくだけの灯りのなか、不気味に笑うオトコがいた。
「本気出すしか、ないみたいだね。」
ゆれる焔が、悪意を照らしだす。
「せっかく会いに来たのに、これはないよ、オドレイ。」
薄暗い部屋で、ベンジャミンは笑いながら言った。
「こうなったら同族使ってでも、君とあの男を引き離してあげる。」
―――…それは、あんた、殺すより残酷なことだが、わかってなんかいないよね?
真の悪の手は、しのびよるか?
........What happens to them?
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