私と赤司征十郎は幼馴染みだった。征十郎の誕生日が12月20日で私の誕生日は12月21日。僅か一日違い。生まれたときから一緒で家も隣同士だった。私達は片時もお互いの傍を離れなかった。それが当然だった。以前誰かに云われたことがある。征十郎と付き合っているのか、と。そのときに初めて感じた疑問。私と征十郎は付き合っているのか?いつも一緒にいた。征十郎が傍にいないと不安で仕方なかった。それは好きという感情だったのか?わからなかった。一緒にいることが当たり前すぎてわからなかった。征十郎に私達は付き合っているのかと聞いてみたこともある。それくらい何でも聞き合える仲だったのだ、私達は。そのとき征十郎は、癒月がそう思うんだったらそうなのかもね、と云った。何とも曖昧な答えだな、と思った。

厄介なことにこの気持ちは恋ではないのです
(征十郎は私のこと好きなの?)
(そうだな、好きとか嫌いとかないのかもしれないな。癒月が傍にいるのが当たり前だから)


title//花畑心中

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