クロロ・フィル(Chloro=Phyll)


「君が見て見ぬふりをした、暗闇に潜むものの正体 ── 僕たちは"不可視の真実"だ」

"可能性と創造"
"謀略"
"不可視の真実"
"選択された未来"

*画像(画面右端)


・基本設定

 男性/19歳〜24歳/身長172cm/体重57kg 7月23日生まれ、かに座のB型

・容姿特徴

 黒髪のショートボブに、頭のてっぺんと襟足から
 アンテナのように2本づつひょんと毛束が生えた髪型が特徴的。
 幼めで癖のない顔立ち、くりっとした丸めの輪郭の目は、血のように赤い。
 肌は白めで、体型は標準より細くみえるくらいだ。

・性格特徴

 理知的で計算高く、感情の読めない笑顔が得意。
 些細なことにも気づきやすく、マメで気が利く。
 その有能さの裏に、繊細な感性と激しい感情を抱えている。
 本来は天真爛漫で人懐っこく、感情豊かな性格といえる。
 自己表現力に豊かで、言葉も巧みなため、
 それらも彼の"茶目っ気"として活かされているのだろう。

・趣味と嗜好
 
 人と一緒にいる時間や対話を好むため、
 相手とのコミュニケーションが楽しめるボードゲーム、カードゲームなどが好き。
 思考型のもの、戦略型のもの、発想型のもの、そのジャンルは問わないようだ。
 コーヒーに詳しく、家には数種類の豆が置いてあるがほとんど客人用で、
 本人が飲む分にはインスタントでも缶でもかまわないようだ。
 人づきあいで少量の煙草を嗜む。細く煙が少ない女性向けのものを吸うことが多い。
 味覚の感覚はどちらかといえば辛党。
 性欲は薄いが、異性にまったく興味がないというわけではない。 

<出生や生い立ち>

ルベルレギオン出身、医者夫婦の間に生まれた一人っ子。
両親は「妖精計画」という亜人の生体実験計画に従事していた。
だが、それは両親にとって本意ではなく、国の手から逃れる為に、
まだ赤ん坊の息子とともにイーラへ国外逃亡する。

穏やかな日々は束の間、居場所を突き止めた
ルベルレギオンの機密組織グリトニルの役員の手によって、両親は殺害される。
不幸中の幸いか、赤ん坊は目につかないところへ隠されていたため、
彼らには見つからず、空っぽの家に取り残されることとなる。

そして、家の中を物色しようと入り込んだ空き巣に拾われ、
スラム街、ストレートチルドレンの犯罪グループに連れて行かれる。
実験場に売れば高い金になると仲間は言ったが、
空き巣は反対し、自分の手で赤ん坊を育てることを決意する。

空き巣が家を物色しているときにたまたま目に付いた、
空の薬品瓶から名前をとって、赤ん坊は「クロロ・フィル」と命名された。
貧しい環境の中だったが、クロロはすくすくと成長し、
空き巣がクロロの家から持ち出した薬学の本に興味を示しては読み漁った。
その覚えの早さに空き巣は感心し、「この子は役に立つ」と仲間を説得した。

しかしある日、空き巣は治安部隊ESSFによって身柄を拘束され、実験場送りとなった。
取り残されたクロロを、空き巣の仲間たちは日頃のうっぷんとばかりに責め立て、暴力をふるった。
それを守ったのは空き巣の弟だった。弟は兄がクロロばかり世話を焼くのを嫌がっていたが、
それとこれとは話が違った。弟にとって、クロロは亡き兄が残した忘れ形見のようなものだった。
クロロは空き巣の弟・フレディによく懐き、"兄貴"と呼んで彼を慕った。

クロロはため込んだ薬学の知識を生かし、フレディの協力の下、高額で売れる「新薬」を作ろうとした。
亜人への反感が高まり、かつESSFへの対抗手段が必要とされている状況を鑑みた彼は、
亜人と強化人間には劇薬だが、それ以外の無力な人間の能力を高める薬を開発した。
クロロはまだ開発途中だと懸念したが、フレディに背中を押されるまま、
これを「MHSP(マジック・ハイ・スピード)」と名付け、
裏組織である秘密結社デビルズゲートカンパニーへその薬の情報を売った。

デビルズゲートカンパニーはその薬を高く評価し、高額の報酬を二人に与えた。
フレディが去った後、クロロにはスカウトがかかったが、彼はそれを断わる。
帰路についた二人は、クロロの提案で報酬をすべて仲間たちに渡し、
仲間たちは住む家を持ち、犯罪から手を洗った。

数日が経った頃、デビルズゲートカンパニーから依頼が入る。
依頼内容は、複製されたMHSPの運搬だった。
その大量の数と、トラックでの運搬という目立つ手段にクロロは怪しんだが、
自分の提案で多額の報酬を手放したフレディを思って、その依頼を受けることを選んだ。
結論からいえば、それはあからさまな罠であり、出動したESSFにより
身柄を確保されたのち、二人はデビルズゲートカンパニー居地へ拉致される。

デビルズゲートカンパニーが必要としていたのはクロロだけだった。
用済みとされたフレディは、ESSFへの挑発、またクロロへの脅しのために、
MHSPの大量注射によって、クロロの目の前で殺害される。
社長ノーラは、強い精神的ショックを受けたクロロを洗脳し、
二人を確保したESSF隊員──シド・レスポールに対し、激しい敵意を植え付けた。

やがて彼はカンパニーの徹底した教育のもと、裏社会を上り詰め、
……彼のすべての憎しみの対象、シドと対峙することになる。

<内面考察>

本来、彼は人に痛みを与える行為や人を利用する行為、「暴力」や「策略」と呼ばれるものを嫌う。
それを自身に与えたスラム街の仲間たちに、自身の能力で勝ち取った報酬を
すべて分け与えたという行為にも表れている通りだが、心根は人間への深い愛情で満ちており、
それがたとえ自分に仇をなすものであろうと、彼は両手を広げ、愛を持ってそれを抱きとめるだろう。

そんな彼が何故、策略と暴力に満ちた裏社会で生きているのかと問えば、
ひとえにそれは境遇によるものと言えるし、特定の個人に対して彼が持ちえないような
激しい憎しみを抱くようになったのも、恐怖による洗脳という抗えない力によるものだ。

しかし全ては、これまでの人生で自分を支えてくれた人々の為にした行為と認識しており、
それらへの信愛のためならば、彼は自分の手が汚れていくことも躊躇わない。
これは彼の原動力ともいえるもので、彼を突き動かすものは"人を愛する心"、ただひとつだといえる。

こうした自身の経験から、「痛みのない世界」というものが幻想と知ってなお、
彼はそれを望むことをやめない。
自分や、自分を支えた人々の経験した痛みや苦しみが、無駄になることは許されない。
彼はそうやって前を向き、あらゆる手段を尽くして高みを目指す。
それは"世界を変える"という大きな目標のためであり、
それはあの日過ごした仲間たちの為であることは今も変わっていない。

自分の心を変えてしまった洗脳と依存から脱却し、完全な自立を目指す彼は、策謀し続ける。
策略と暴力で隠された"不可視の真実"を、暴くことを恐れない。
──全ては、「痛みのない世界」の実現のために。
 
<本質とトラウマ>

"天真爛漫で感情豊か、子供のような独創性"
"愛情に満ちた心が支える精神力"
"真実の追求者"
"依存と洗脳からの脱却"

 真実を追求することを恐れない精神力の源泉、人を愛する素質こそが、彼の悪の原動力。
 そして、初めて世界を知った子供のような感受性と発想の豊かさで、"天才"と呼ばれるに至った。
 これらは彼一人では成しえなかったことであり、自身を苦しませた洗脳も、
 それを支えた力のひとつであることを彼は自覚している。
 自分の手で世界を変えるというなら、
 自分の力でその依存から抜け出さなければならないという強い思いがあるようだ。
 

・モチーフやイメージアイテム

赤い瞳のドブネズミ、黒い夜と赤い月、悪魔の囁き

クリムソン(色言葉:経験・才能・行動力)
チョコレートコスモス(花言葉:恋の終わり、恋の思い出、移り変わらぬ気持ち)
ブラッドストーン(石言葉:勇気・救済・救いの力・献身・勇敢)

タロットの塔
(正位置:崩壊、災害、惨劇、戦意喪失、被害妄想、トラウマ、自己破壊、洗脳)
(逆位置:緊迫、突然のアクシデント、誤解、不幸、無念、屈辱、天変地異)

ECHO@歌ってみた【まふまふ feat.nqrse】 - "MY ENEMY'S INVISIBLE, I DON'T KNOW HOW TO FIGHT"


 「──僕が、"勝者"だ」

 「僕は、気づいている。……痛みのない世界なんて、幻想なんだって」

 「選択された責任を果たすまで、あらゆる可能性を探し続ける。──僕には、託された未来がある」



<人物関係>

・フレディ:"兄貴"、一番大切な人
シド・レスポール:ライバル
・ノーラ・リーヴレット:恩人であり上司、洗脳された相手

<他作品・派生・パロディ>

 なし


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