未来予想図
未来の約束なんてしなかった。
のらりくらり生きてきた自分が一番手に入れてはいけない存在だと分かっていたからだ。
けれどどうしたって妙の隣は心地が良くて、それはまるで陽だまりのように温かい存在。一回りも離れているのに、惹かれてしまうのはもう仕方がなかった。
だからこそ安心して悪者になれた。
何も言わずに去ると決めていたのにどこまでも聡かった。
「待ってますから」
初めて聞いた女の本音に息をのむ。
惚れた女にここまで言われては男じゃねェ。正面から向き合って交わしたのは情けなくも、小さなキスだった。
2018.10.07 スパーク無配SS
画像が銀妙カラーにこだわるばかりに
読み手側への配慮を無視した形になりました(笑)
雰囲気で伝わればいいのです
2018.10.17
×