秘密





 触れる温もりに安心するようになったのはいつからでしょう。


 窓の外でさめざめと泣くように降る雨が二人を隠す。灯りを消した室内は、まるで秘密を濃くするよう。ほんの少し離れた唇にはほんのりと熱が残った。

「…もっかいする?」

 額を合わせて瞳を覗き込んでくる男が可愛くて見えて、応えるようにそっと微笑んだ。







2018.スパコミ 無配SS





2018.05.05





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