記憶のカケラ
いつかの記憶の中で、男の広い背中に額を押し当てた自分がいた。
微動だにしないその背中は拒むことも受け入れることもしない。触れるつもりはなかったのに。
何も伝える気もないくせに、まるで名残惜しいようにその場に留まるから。
つい、手を伸ばして掴んでしまった。
言葉は一言も交わしていないのに、分かってしまう。
あと少しだけ、あと少しだけ。
同じ想いを重ねさせて、と。
あとがき:
突発的に浮かんできて
書いたお話でしたが、
フォロワーさんから
完結篇の銀妙とも受け取れると
おっしゃって頂いて
そう思うと一層切なさが
胸にこみ上げてくるなぁと。
銀妙尊い。すき。
どういった情景かは
読み手側さんに
お任せします(´▽`)♪
2018.02.13
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