三下り半は見逃して






 夜の闇に紛れるように銀時は妙を待っていた。雨脚が強まって広げていた傘に容赦なく降り落ちてくる。
 その勢いは足元に溜まった水溜りを弾いて着流しの裾を次第に濡らしていく。
追い討ちをかけるように、時折吹く冷たい風が雨粒を絡ませて頬に当たるも、今はそんな事どうでもよかった。

早くその肌に、その声に。
触れたくて、包まれたくて。

 煌びやかな扉の奥から求めていた存在を目にした途端、許しを乞う言葉と共に縋るように駆け出していた。






あとがき:

夫婦銀妙でした。
何かして怒らせてしまったんですね。
がんばれ、銀さん!



2018.01.17





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