最高に幸せな瞬間に | ナノ
 



桜乃はフェンスにギュッと手を押しあててボールが行き交うコートを見ていた。
しばらくして「わぁっ!」という歓声が響く。
その瞬間、今まで息も詰まりそうなくらい真剣だった桜乃の顔も緩み、笑顔になった。


「リョーマくん!」


桜乃はパーフェクトゲームを達成し、レギュラー陣から声をかけられている越前の元へ駆け寄った。


「竜崎、見てたの?」

「リョーマくん、すごかったね!」

「まぁ、普通だけど…」


越前は目深に被っていた帽子を上げ、微笑んでいる桜乃の顔を見た。
そして、間髪入れずにくちづけをした。


「りょりょりょ、リョーマくん?!」


突然のことに桜乃と周りのレギュラー陣は驚く。
しかし越前はニヤリと笑って。


「勝利のご褒美も普通でしょ?」


そう言い放った。

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(試合に勝った後のキスって結構特別じゃない?)

原作でナチュラルにあったらいいなという妄想の産物←
初リョ桜でした*

お題配布元:TOY

100828