音こそ立てないものの、そのインパクトは絶大だ。幼児用のおもちゃ、それもおしゃぶりなど、その漢らしい顔つきには一切似合わない代物だ。だが彼、煉獄は今それと共演してしまっている。私は笑いすぎてお腹が痛かった。涙が目尻から今にも零れてしまいそうだ。煉獄はおしゃぶりキャンディを舐めていた。彼の口元にはかわいらしいたまご色のおしゃぶりが咥えられている。まじめな顔をしてそれをするからこちらはかなりつらい。
イケメン赤ちゃんだ。

私は震える両手で携帯を取り出し、カメラを起動して写真を撮った。それは煉獄の不意打ちに行われた。彼は眉間に皺を寄せたがおしゃぶりで口を蓋されてしまっているから喋ることは出来ない。その状態で声を出せたとしても『ばぶばぶ』といったところが限界だろう。面白くてしょうがない。写真は即座に彼の身近な人間へと、私の手により送信された。

「千寿郎君に送っておいたよ!」



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