舌の奥に麻痺を飼いながら誰からよりも優れているふりをしている腹から小さな2本の足が生えた若い女が未来にどうやって死に至るのかイタヅラに妄想する電車の中、都合のいい音楽のように流れていく夜のトーキョーをふざけた爪で引っ掻いていくそういったような心変わりを抱えて、この期に及んでまだ高尚で理想的なコミユニケイシヨンの形を押し付けられる理不尽な死因とともに、ダブステップを踊り狂う心臓の鼓動で回り続ける街をもっと憎まなければならない子どもたちにその思惑は二度として届こうとはしない、大欠伸、退屈な歌、大演説、屈折した意識、視界、鼓膜、黒いコード、禁止された3回のコール、想像と記憶の境界線の真上で絡まりあっている貴方に関する根拠の無い噂――事実の延長線上、言い訳、ギターとスネアの乱舞、点滅する眼球の裏側、アラビア音階、皺のついた愛の言葉とやら、秩序も何もありはしない言葉の羅列――いささか確かな――加速、加速、加速度的、理論上最長の電車、信号に変換される過去、チェッカーフラグ、幻覚の蝶、後悔、光沢、引きずり出された思い出、強い日差し、濡れた闇、朝か夜か明か暗か陽か陰かとにかくどこかの時間軸の中、染み、白い液体、飾られた血液、視認できないくらいに粉々に、倫理、貞淑、悪魔的、理想、鏡、魔除け、涙が出るのを知らなかった、こどもじみた感情も間違いなく愛せる、大きすぎる爬虫類のような目、骨よりも蒼白い肌、妨げられ続ける眠り、眩暈が終わる、向こうの空が晴れたら、たった5文字、知らない名前、蓋をした鍋の奥で悪夢が煮えている、砂上の楼閣、狸は捕れない、世界でいちばん哀れで愚かしい、 


いつだって悪意だけは私たちを裏切ることがなく、世界が終わって宇宙がほどけたあとの何でも無くなったあらゆる範疇のなかですら、最後まで私たちを信じ続けてくれる。 
ありきたりな終末論のセンチメンタルも、ロンドン橋が落ちたシュールレアリスムも、青い春のたやすい哲学も、何もかもが何もかも詮なきことだ。 



衝動を絶望と呼んで臥せる。 



あなたは死ぬために祈っている。 




【You are praying to die】
(110705)
(Bad Maniacs/kors k as teranoid)



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