「青龍?どうしたの、いきなり?」



只今青龍に拉致られ中。
すみません、庭に出ているだけです。睨まないで下さい。
部屋で未だに回復せず休んでいた私は、青龍にいきなり外へと連れて行かれた。うん。



「ほんとに何処行くの!?」



気付けば安倍邸を出るところだった。



「うわっ!?」



青龍がいきなり止まったため、危うくぶつかりかけるところだった。
上を見ると、青龍が私の顔を見ていた。



「な、に…、」



ちくしょう、そんなに見るんじゃないっ!美形のくせに!
顔が赤くなるじゃん!



「…晴明が、貴様を孫にすると。」

「…え?」



いやいやいや、おかしいでしょう。
なんでいきなり孫?
確かに私は子孫だよ?
でも、



「今更、もう一人孫がいました!…なんて通じるの?」

「通じるだろうな。」



晴明だからな、と呟く青龍。
それに納得してしまった辺り流石晴明様とでも言うべきだろうか。



「…私は別にいいけど、皆はそれでいいの?」

「晴明が言ったことだ、従うだけだ。」

「そっか。」



晴明様強し。言った事に従うって。やっぱり、主なんだなあ。
孫の件は私が知らない所で着々と話は進み、決まっていたらしい。
青龍は私が起きて、晴明様にそのことを報告しに行ったら聞かされたとのこと。
報告の為に消えたのか。

騰蛇も知らないし、もちろん昌浩も彰子も知らないらしい。
後の十二神将は知っていたらしいが。
ついでに、成親様と昌親様も知っていた。
勿論、吉昌様と露樹様も。

それで、私が晴明様の孫だって世間に暴露する前に、孫にしていいか晴明様の命で青龍が聞いてきたってわけ。
決める前に聞きましょうよ、晴明様。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
咲夜ちゃん的には居候が延長線上な感じ。



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -