「どこ、ここ…。」



目を開ければ見知らぬ路地裏。
発した自分の声は子供特有の高さを持っており、急いで己の姿を見れば、小さい手に見事な幼児体型。視界も何時もより低い。

ちょっと待とう。そして落ち着けわたしの脳。
なにがどうなってこうなった。

さきほどまでの行動を振り返ってみるが、なにも変わったことはしていない。
いつも通りに学校から帰り、いつも通りに自室でベッドに寝転がりながらメールをしていた。
少し寝ようかな、と思って目を閉じ、開けたら今現在のこの状況。


ああ、どうしよう。なにひとつとして謎が解けなかった!



「おちつけ、わたし。これはきっとゆめだ。」



舌足らずな発音しか出来なくてとても喋り難い。
漢字、漢字カムバック。平仮名さんは連なると駄目だった!



「ゆめ、ゆめ、ゆめからさめるほーほー。」



頬っぺたを抓ってみる?
おお、自虐的。



「……いたいし。」



思い切り抓った頬はひりひりとリアルな痛みしか与えてくれなかった。

ぴちゃぴちゃと水が落ちる音が響く。

抓ってみたが、痛い。夢から覚めない。ああ、摩訶不思議な現象に巻き込まれたことだけはなんとか受け入れよう。
でも、子供に戻ったわたしに、どうしろと?
帰れるまでどうやって生きていけと。





ぷちサバイバル開始


一人で生きていく術なんて知らない



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
始まります。



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