お題ったー


※2つの話は繋がってないです。
アーチャーへのお題は『私がどんな女かも知らないで、』です。



「ーーーー君が好きだ」

私は彼から発せられた言葉に我が耳を疑った。

「は?今、なんて……」
「だから、私は、君が好きだ。」
「ーーーっ」

顔が熱くなる。頭が混乱して、なんて返事を返せば良いのか分からなくて、私はつい照れ隠しのつもりで、彼に酷い事を言ってしまった。

「ーーーわ、私がどんな女かも知らないで、良くそんな事言えますね!!」

その言葉に彼は一瞬目を見開くが、それも束の間、次の瞬間には目を細めて笑っていた。

「……君の事は良く知っているよ」
「……え…?」
「君がどんな性格で、何が好きで何が嫌いか、私は全て知っている…」
「…っえ、そん…な、なんで……っ」
「ずっと、君を見つめて来たーーー」

その言葉はどんな甘い言葉よりも、どんなにロマンチックな告白よりも私には酷く甘く聞こえて、重く深々と突き刺さり、爪痕を残していった。

「ーーーずっとずっと、君だけを見て来た、名前」

彼の言葉に少しでもドキッとした私は、まだ正気だと思いたい。




アーチャーが恋だと気付いたのは自分の照れ隠しを自覚したとき です。
※赤弓視点


「な、何を馬鹿な事を言っているんだ君はっ?!」

顔に熱が溜まる、彼女の「アーチャーさんって意外と私の好みかも…」のたった一言でどうしてこうも動揺してしまうのか……

「だ、大体な!大の男にそういう事を軽々しく言うものではない!!相手が変な勘違いを起こすかも知れないだろう…っ」

そう言いながら、その言葉が今の自分に帰ってきているのを後から知る事になる。
嗚呼、そうかーーー

「良いかね!君はもう少し警戒心を持った方が良い!!」

ーーー私は君が好きなんだ。
だから私は動揺しつつも嬉しく感じるのか…


 


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