少女達のコンチェルト


FGO世界、extraの世界線を見たナーサリーのマスター設定。

※かなりの偏見、妄想、偽り、無理な設定(?)が有ります。
公式や事実とは異なった事が書いて有るかもしれません。見てからの苦情、批判は一切受け付けて降りません。戒め御注意下さい。



ーーー夢を見た。
此処(カルデア)では無い、違う世界の存在を。


夢の中で、幼い少女達が笑い合っていた。

ひとりは【アリス】と己を呼び、

もうひとりはーーー


まるで双子ではないかと思う程、顔の良く似た少女達、でも彼女達は決して双子では無い。

ひとりは【マスター】で

もうひとりはーーー【サーヴァント】だ。


そして物語は急展開を迎える。
決められたルールに従いながら聖杯戦争を行い、その中で岸波 白野という存在と出会う。

彼女達は岸波 白野と対話し、聖杯に従い、そしてーーー


*少女達のコンチェルト*


「ナーサリー!!!」

「あら?いらっしゃいマスター、さん…?」

突然、大声で彼女の名を呼びながら、彼女の部屋に飛び込んで、幼い彼女を見つけたかと思ったら突然強く抱き締めた私に、ナーサリーは一瞬キョトンとした顔をしたが、直ぐに何かを悟った様に笑った。

「あらあら、まるで怖い夢を見たかの様な顔ね、マスターさん」

「…うん」

顔なんか見えない筈なのに、私の態度と行動でそう言ってくれた彼女を抱き締める腕に力を込める。
まるで其れは彼女が本当に此処に存在するのかを確かめる様に…強く、強く抱き締めた。

「ナーサリー…」

「なぁに?マスターさん」

「ナーサリー、ナーサリーは何処にも行かない?ナーサリーは消えたりしない、よね…?」

「…ええ、ええ、大丈夫よマスターさん、“私”と“あの子達”は別よ、同じ分だけ別の存在なの。“私”は居なくならないわ、“私”は消えたりしないわ、だって今ここに居る“私”は貴女のサーヴァントだもの。」

「ナーサリー…」

彼女の言葉に安堵し、胸を撫で下ろした。
そして彼女は「でも、」と言葉を紡いだ。

「ーーーでもね、マスターさん! 私達の為に泣いてくれてありがとう!
物語 - 私達 - を読んで(視て)泣いてくれてありがとう!“私”とは別の存在の“あの子達”だけど、きっとそれだけで幸せな筈よ!」

一瞬彼女の声が震えていた様な気がしたが、パッと私が見詰めた彼女の顔はとても幸せそうな、嬉しそうな笑顔だった。

「ふふっそれにね、私をこんなに強く抱き締めてくれるなんて、こんなに私を大切に想ってくれるなんて嬉しいわ!とってもとっても嬉しいわ!ありがとう、マスターさん…」

「うふふ」と花の様な笑みを讃えながら、私に回した腕にギュッと力を込めて、胸元に頬を擦り寄せ安心しきったこの顔を守りたいと強く願った。

「だから笑って?今の物語 - 私 - はとっても幸せよーーー」

強く、強く、抱き締める腕に力を込める。
叶う事なら、私の心の不安を感じとって励まそうと健気に笑う少女を、ずっと永遠にこの腕の中で、少女が幸せだと笑う満ち足りた世界で守りたいとーーー切に願う。

決して他の少女-物語-達が不幸せだった訳じゃ無い。それは分かる。だが、あんまりでは無いか、一介のサーヴァントでは有るがまだ幼い、しかもこんな細腕の少女に全てを任せてしまうのは…

彼女は決して天寿を全うして死んでいった者では無い。突如として産まれた存在だ。まだ幼いのだ、何もかもが……それでも彼女はサーヴァントとしての責務を精一杯果たそうとしている。
ならば、その意思を尊重し、共に寄り添い守り合うのがマスターである私の、唯一“彼女達”に出来る手向けなのかもしれない。


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少女達の協奏曲
同じ存在なのに、その分だけ別の存在だから、
だからこそ共鳴し合い、調和し合う。


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