気になる彼奴の○○を掴め - 言峰 -


言峰夢、教会住み設定。
※ヤンデレ注意
夢主複雑設定な為詳細はこちら



*気になる彼奴の○○を掴め - 言峰 - *


「私、言峰さんが欲しい」


唐突な私の言葉に、彼は無表情で私を一瞥したかと思うと直ぐに視線を逸らされた。冗談だと、思われたのだろうか?残念ながら私は本気だったりする。


「どうしたら言峰さんは私のモノになってくれるの?」

「……さあな」

「ねぇどうしたら良いの?」

「離しなさい名前」


ねぇねぇと彼の裾を掴みながら縋る。
彼は興味無さげに答えるだけで、此方を見てはくれない。嗚呼、悲しい…


「言峰さんが何も言ってくれないから、構ってくれないから、私、私…」

「泣く…か?」

「違う、私は、そんなに可愛い子のつもりはない…っ!!」

「っ!!?」


ーーーーガタンッ

と言う大きな音と共に、先程まで目の前に立っていた言峰さんの身体を引き倒す。
何もしないと油断仕切っていた彼は、私の突然の行動に為す術なく床へと倒れてくれた。

私は其れに歪に笑みを深めながら、彼の上へと跨る。


「ーーーーっ」


「言峰さん、もう一度言うね?
ーーー貴方はどうしたら私のモノになってくれるの…?」


きっと、今の私は狂ってる。

彼が愛し過ぎて、
彼が欲し過ぎて、
彼が憎過ぎて、
私は壊れてしまった。

愛してるから欲しくて、欲しいから憎くて、憎いから愛おしいんだ。

言ってる事は破格していて、自分でも可笑しな理屈だと思う。
それでも、私は、彼が欲しいーーー
冷たい視線も、冷たい言葉も、冷たい身体も、全部が欲しくて、欲しくて堪らない……だから私は問い掛ける。


ーーーどうしたら私のモノになってくれるの?

と、
何も答えない貴方に、酷く、ひどく、ヒドク、苛立ちが募った。


「ねぇ、それじゃあ、息の根を止めたら貴方は私のモノになってくれる…?」


貴方の首に手を掛けて、軽く力を込めても……貴方は微動だにしない。寧ろ気にした様子など、微塵も感じない。


「さあ、どうだかな…」


余裕で、不敵に笑って、何時もの冷めた瞳で私を見るんだ。


「無理だよね、だって貴方は死んでるから…」

「ああ、そうだーーーん…っ」


ーーーだから仕返しに、唇を奪ってやったんだ


「だから、いつか私が、貴方の息の根を止めてやる」


ガリッとそのまま首筋に絡めた指先で、貴方の首を引っ掻いた。その傷はまるで一種の所有の証で有るかの様に見え、自分の中で何処か満たされた気がした。

愛してるから欲しくて、欲しいから憎い

矛盾、と言う言葉こそが、
今の私には相応しく思えたーーー
******
因みに夢主が掴んだモノは言峰の【首】です。


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