ただ、貴方と共に在りたい
FGO世界
ウェイバーの親友、聖杯夢主設定。
諸葛孔明(ロード・エルメロイ)夢
※ネタバレ、真名バレ有り※
毎日毎日、世界最後のマスターであるグダ男とそのサーヴァントのマシュと一緒に人理修復に勤しむ日々を過ごす中で、
『今日は名前ちゃんと一緒に召喚するとなんか兎に角凄いサーヴァントが引き当てられる予感が!!』
とのダ・ヴィンチちゃんの占いの結果で、急遽私も呼び出されサーヴァント召喚に立ち会う事になり、いざ、召喚してみたら、ーーーー懐かしい顔と出会った。否、再開した。
「…あ……っ」
「私は諸葛、むっ、君は……!」
ーーー其れは、まるで、運命の様に
*ただ貴方と共に在りたい*
それから程なく……
見間違いでは?もしかしたら他の人物かも!!ドッペルゲンガーなんじゃないのか!!?と色々思ったり、疑ったり、祈ったりしたが、話しを聞いてみると間違い無く本人であることが分かった。嬉しい様で複雑な気分だったりする。
「……ウェイバー…なんだよね…?」
「…出来ればその名で呼んで欲しくないのだが、君になら、まあ、良いだろう。そうだ、私はロード・エルメロイ。君こそ、本当に名前なのか?」
「間違い無く本物でーす。」
「そうか…どんな事情があったにせよ、洗いざらい全て話して貰おうか?」
「うっわーマジかー…うっわーー…」
私は気が遠くなる気がした。
コレはとんだ長丁場だ……
「ーーーと、言う訳で、今に至るんだけど、御理解頂けましたかー?」
「ふむ、なるほどな」
あれから一体何時間話し続けたの分からないが、取り敢えず今までの経緯を文字通り洗いざらい吐かされた。
うん、そりゃあ、洗いざらいね。
洗いざらい、何もかも、隠し事ひとつなく、全て吐き出された。と言うより、見抜かれたの方が正しい気がするが……まあ、それはそれ。コレはコレだ。
彼は「ふむ」とひとつ顎に手を当て、考える素振りを見せてから、ひとつの提案をした。
「その話を聞く限りだと、君は契約したサーヴァントならば誰とでもデミサーヴァントになれるのだそうだな?」
「ん?うん、出来るよ、まあ正確には誰とでもって訳じゃ無いんだけどね…その人その人との相性があるから」
「ふむ、ではその中で提案だ。」
「ん?」
「私と契約してみないか?」
「え…?」
「だから私と…」
「いやいやいや、聞こえた、ちゃんと聞こえたから!」
「ならば……」
「違うの、私が聞きたいのはね、どうして私と契約したいなんて思ったのって事」
「そうだな、それは、君のデミサーヴァントとしての力は通常のサーヴァントの力をより増幅させる存在だ。ならば私の力を君に譲る、基、デミサーヴァントになれば私の【諸葛孔明】と言う英霊の存在はより強力になるのでは無いか、との推測だ」
「……ダメだよ、それは出来ない」
「何故…?」
「だって、それだと、きっと私じゃあ宝の持ち腐れになっちゃう。それに言ったでしょ?“その人その人との相性がある”って、ウェイバーは後衛や援護が得意だけど、私は逆に迎撃や追撃、暗殺と言った特攻攻撃が得意なの、だから私がウェイバーの力を借りてもきっと上手く使いこなせない……だから、ウェイバーの申し出は嬉しいけど、ごめんね」
「名前」
「それに私ウェイバー程頭良く無いからさ、きっと上手く貴方の力を引き出す事が出来ないと思うんだ。難しい事とか良く分かんないからね!」
「フッ…そうだな、君は頭で考えるより直感や第六感で動くタイプだったな」
「そうそう、だからさ、心配しないでよ?
私は好きで前線に立ってるんだから……それにね、前線の方が良い事ってちょっとくらい有るんだよ!」
「良い事…?」
「うん、前線に居るとね、1番に手柄を立てられるの!」
「・・・・。」
「あ!今『またこいつはくだらない事を…』って思ったでしょ!!」
「……思ってない」
「いーや、思いました!私ウェイバーの顔見ただけで分かったんだから!!私の直感を侮るなかれ!!!」
「はあ…私が仮に思っていたとしたら、それは君の楽天的な考えに呆れていたに過ぎない」
「ほら!やっぱり思ってたじゃん!」
「だからーーー」
「ーーー!!」
「ーーーー」
ーーー嗚呼、こんな幸せがいつまでも続けば良いのにな…と、私は切に願わずには居られなかった。
人理忘却に巻き込まれ、焼き払われた世界では、もう二度と会う事は叶わないと諦めて居たが、こんな奇跡があって良いのだろうか?
また、貴方と出逢い、話し、笑い合う事が出来る日常が帰ってくるなんて、夢にも思って居なかった。
姿形や立場なんかは変われど、貴方は変わらないで居てくれた。
相変わらず人理修復に忙しい毎日では有るが、貴方が隣に居続けてくれるのなら、私は、何度だって立ち上がってみせる。
何度だって絶望から這い上がってみせる。
もう二度と誰も失わないと誓った私には、これ以上無い至福だったーーー
ただ、貴方と共に在りたい
ーーー共に在る至福の為に
******
Zeroイベント前に二人でこんな会話してたら良いなって話でした。
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