狩人が盗むモノ


赤弓セリフ、唐突話です。



瞳を開けて、見つめ合う。
鼻先が、吐息が、唇が近い、あと少しでも動いたら触れてしまいそうだ。
お願いだから、こんな至近距離で囁かないで欲しい…


「狩人が獲物からまず初めに奪うのは何だと思う?
血でも、肉でも、命でも無いそれはーーー」


絡み合った視線を逸らす事が出来ない。


「−−−−っ」


吐息が唇を掠めていく…


「ーーー心だよ、名前」


フッと彼が微笑んだ気がした。
一瞬喉を突いて出そうなった答えを飲み込んだ。いや、正確には喉で突っかえた答えを飲み込んだのだ。

刹那唇に触れたモノの存在を私は理解する事が出来なかった…


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余り弓を使わないアーチャーさんに弓兵みたいな事を言わせたかっただけの話です。
 


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