渇望する者
夢主→→→ギルガメッシュ
ギルのマスターと言うより従者設定。
夢主の独り言。微妙にヤンデル。悲恋っぽい。
*渇望する者- ボツ -*
「ーーーあ…」
また、だ。
また、貴方は彼女を見ている。
心底愉しそうな笑みを浮かべながら、彼女を見詰め、私が隣に居る筈なのに、私を見ようとしてくれない。
ズキッ
貴方が目を奪われるのはいつだって、あの子だ。
ズキンッ
貴方はあの子は貴方の事を心底嫌いだと知って居る筈なのに、どうしてあの子ばかり見るの?
ズキンッ
彼女の隣には、既にもう他の誰かが居るのに、どうして追い掛けるの?
ズキッズキッ
どうして、ソレは、“私”じゃないのーーー?
「・・・・っ」
『ーーーくだらない』
きっと、貴方がこんな私を知ったらそう言うだろう。そして最後には興味無さそうに一瞥するだけで、私を独り取り残して行くんだ。
いつだって貴方は私を見てくれない
最初は私もそれでも良いと割り切った筈なのに、どうにも最近、貪欲になってしまう。
見て欲しい、と
意識して欲しい、と
触れて欲しい、と
想うだけ、望むだけ無駄なのに、ついつい欲しがってしまうんだ。
ーーーー愛して欲しい、と。
「ーーーーっ、はぁ…」
隣に立てるだけで幸せだと思った。
言葉を交わせるだけで幸福だと知った。
見てもらえるだけで良いと割り切った。
なのに、なのにーーーー私は酷く、酷く、醜く愚かだ。
『ーーー名前』
優しく名を呼ばれるだけで幸福なのに、私はどうして其れ以上を欲しがってしまうのだろう。
私はまだ、この感情のナマエを知らない。
私はただ、ただ、貴方に、
王様に、
ギルガメッシュにーーーー
ーーー愛されたかっただけなんだ。
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